TBSラジオ【伊集院光とらじおと】内の名物コーナー“アレコード”のプレゼンターとしてお声がけ頂き本日伺って参りました!


先月のゲストとしてのお呼ばれに続き、こんなにも早くまた伊集院さんにお目にかかれるなんて…!

嬉しすぎの余り心のバイオリズムが乱れんばかりです。

僕にとって伊集院光さんと言う存在は‘暮らしに欠かすことのできない存在’なのです。水道、ガス、電気、伊集院さん‼️

肩書きは芸人にであっても半田に言わせればある意味、伊集院さんはエッセンシャルワーカー!


朝に、深夜に、笑いと知性を恵んで下さる伊集院さんに感謝、そして感謝の毎日です。




さて、本日も緊張で全部を出し切れていなかった(あのくらいでいいのかもしれませんが)ので、ここに改めてアレコード推薦曲の解説を書いておきます。

以下、文体変わります。




放送使用楽曲その①

イエス・ノー・イエス/ザ・クラックナッツ

作詞・ささきひろと

作曲・寺内タケシ

(1969.8.25/DENON)

まずザ・クラックナッツであるが寺内企画所属のフィリピンバンドである。アレなポイントをどこに置くか迷ったのだが、何も考えずに楽しむならばその‘訛り’の強さだろう。しかし実はこのバンドの真の面白さは背景にある寺内御大との力関係かもしれない。言葉もろくに通じないであろう異国の若者が、御大にどのような方法、方針で指導されていたのかを想像するだけで、何故か急にクラックナッツを責められなくなる。彼らは体力の限り頑張ったに違いない。

なお、今日放送の中で「DENONはテイチクの別レーベル」と言ってしまったが、それは私の言い間違いで正しくは「コロンビアの別レーベル」。お詫びと訂正です。

良い機会なのでここでグループサウンズ期の発売元とレーベル名の関係を整理しておこう。


【日本コロンビア】

・Columbia

・Denon

・Alfa

・Musicolatr

・CBS


【テイチク】

・Teichiku

・Union

・Daiei


【キングレコード】

・King

・Seven Seas

・London


【日本ビクター】

・Victor

・RCA

・Philips

・World Group


【東芝音工】

・Toshiba

・Capitol

・Express

・Liberty


【日本グラモフォン】

・Polydor


【日本クラウン】

・Crown


【CBS・ソニー】

・CBS Sony


【ミノルフォン】

・Minoruphone

・Harvest




放送使用楽曲その②

夜霧のガイコツ今晩は/ザ・ルビーズ

作詞、作曲・中村泰士

(音源化は92年/Polydor)

一般的に青学のフォークグループ、ザ・カッペーズ版が有名であるが、今日のプレゼンをGS括りにしたかった思いからザ・ルビーズ版を選出。実際の出来映えとしてはコーラスの上手さ、編曲などをとってもカッペーズが上を行く。この辺りもお蔵入りになった理由のひとつかもしれない。アレコードと絡めたエピソードを加えると、以前かかった『ピーコックベイビー/大原麗子』のコーラスを担当していたのがこのルビーズだ。そちらのコーラスも出来が悪い。むしろ大女優のせっかく楽曲をアレコード化した要因はルビーズにあるといっても過言ではないだろう。誤解がないように書き加えておくと、私はそんなルビーズが大好きだ。GSの本来の魅力はその儚さと切なさにあるのだから。




放送使用楽曲その③

苦しみのロック/ザ・ブルー・インパルス

作詞・穂高のぞみ

作曲・山田祥ニ

編曲・馬飼野俊一

(1970.4/RCA Victor)

1970年以後になってくるといよいよそのサウンドからもGS色が無くなってくる。ではGS色のあるサウンドとは何かと言う話になるが、よくも悪くも本人達が演奏していることに尽きると私は思う。一部の説に“当時のGSの7割はスタジオミュージシャンによる録音だった”というものがあるが、それははっきりいってとてつもなく乱暴は見解だ。隅々まで聴いていない人間が一部の証言を拡大解釈して書いている悪例に過ぎない。実際の比率はその逆の2、3割程度がスタジオミュージシャンによるものだったというのが妥当な線だろう。

ちなみに当曲の主要メンバーはドラムに石川晶氏、ベースに江藤勲氏、ギターに成毛滋氏だ。印象的なワウペダル奏法は成毛氏によるものではなく、編曲家の馬飼野俊一氏が手でペダルをコントロールしながら録るという二人羽織方式。この方法は同年3月に同じくRCAから発売された『笑って許して/和田アキ子』で実践済みであった(馬飼野氏本人談より)。

この『苦しみロック』のアレ要素は何と言っても歌唱力だ。歌唱‘力’と言う表現もまた違うのかもしれない。技術云々の前にまずやる気が感じられない。投げやりにも程がある。しかしこれがもしタイトルにおける‘苦しみ’を意図的に表現したものならば天才的とも言えるのだが…

1970年、時代はニューロックへと移行する最中に、レコード会社の方針“GS”を背負わされた若者達の心の叫びがここにある。






以上、本日のアレコード解説でした🙇‍♂️🙇‍♂️


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半田より。