第22話・雅人の告白  第23話・偽りの友情

明るいホームドラマ景気も束の間、ファイズ本来の井上ワールドにまたまた突入していく22話、23話。冒頭だけは前話からのBLムードを引きずりスタート。
少々ストーリーの停滞期ではあるものの、この時期に差し掛かると個々の役者の演技力に磨きがかかってきます。まず啓太郎君、すっ転ばせたら彼の右に出る役者は居ません!
彼の‘転倒芸’はおそらくバード・ランカスター氏やショーン・コネリー氏も認めざるを得ないハリウッド級でしょう。重力が彼の周りだけ少し軽いのでは?
それに比べて僕はコケるのが下手で何度もNGを出し石田監督に「ヘタクソ!」と呆れられました…

お芝居だけではありません。
十代はほんの少しの時間が経過するだけで、まるで季節がひとつ行き過ぎたようにその様相を新たにするのです。
芳賀さんはこの回からなんか雰囲気変わってませんか??散髪したせいもあるのでしょうが、急になんつぅか…その…
‘としごろ’→‘青い果実’→‘禁じられた遊び’→‘春風のいたずら’→‘ひと夏の経験’みたいなさ!!

知らんけど。




年齢と言えば冴子(和香さん)も社長(村井さん)も不詳ですよね。特にこの時の村井さんは今の僕より若いはず…随分と貫禄と落ち着きがあります。普段の村井さんはロックなファッションなんですよ!
ファイズに限った話ではありませんが、リアルタイムで観ていた時に自分より年上だった人の映像はいつまでも年上ですよね笑



さて雅人も帰ってきました。帰宅するなり早々に変態ぶりを発揮してくれます。真理ちゃんへのアプローチもぐいぐいに、これが朝の子供番組かと思うとなかなか濃厚です。この時点ではまだ真意は明かされていませんが、雅人の

「真理は俺の母親になってくれるかもしれない女なんだ!」

は強烈です!

まぁ男性真理の極論なのかもしれませんが、あまり口に出さない方が良いかと◎

村上さんの口から、この時期の撮影時に芳賀さんが本気で村上さんのことを気持ち悪がっていたと聞かされた時は笑いました。笑
芝居と現実がごっちゃになることはそうそうないのですがね。僕はこの頃にはすでに村上さんと一番仲良くなっていたかもしれませんし。
それ程に強烈なキャラクター、草加雅人!



22話終盤の僕の変身シーン、ベルトが真理の鞄から出される演出は地味に面白い。
女の子にあんな重そうな物を平気で持たせる巧の真意は、おそらく巧は‘鞄’があまり好きじゃないのでしょう!
長旅ですらパンツしか入れてないような人が普段の生活で鞄を持ち歩くとは考えづらい。財布と携帯で過ごすライフスタイルは当時の自分にも通ずるところがあり共感します。
今は…駄目ですね。持ち物は割と多いかも。
参考までに

・財布
・携帯(2個)
・音楽プレイヤー(MP3とCDプレイヤー)
・CD複数枚
・本
・ウェッティ(村上さんのは持ってないのに!)
・眼鏡(二本)
・乾電池

などなど…

旅行となると更に多くなるんでねぇ、、、結局使わないものを詰め込むタイプ。で、肝心なものをきっちり忘れて行きます♪



すっかりアクセルフォームを使いこなしている巧くんはアクセル中に手首の‘チャカ’も盛り込んでしまうほどのお気に入り様!
ネチネチいたぶるような真似が嫌いそうな巧にとって、アクセルフォームはうってつけの闘い方なのかもしれませんね~
アクセルの時の声当て(アフレコ)が結構難しいんですよ…
まだ未編集の素材に対して録音作業をすることが多かったため、想定で当てて行きます。

アフレコの手順をご紹介しましょうか。
まず無音状態の映像を一回通しで見ます。この時、既に大体の当てる箇所を意識しながら見ておきます。続いて実際発声をしながらテストをします。監督から問題が無ければ次が本番。
通し→テスト→本番の手順は歌謡曲の録音時のスタジオと同じパターンですね!

プロは三回しかやらない(ドヤ顔)



…いや、というのもライダーのアフレコは大抵絶叫でしょ?
なので二回ずつくらいで録り進めておかないと喉が持たないの笑
大御所さんたちの一発録り芸とは意味合いがまた別ですね。

あの頃の東映のアフレコルームってボロかったなぁ~笑
空調機の音がデカイから本番中は止められてしまい、夏は暑く冬は寒く…椅子は建て付けが悪いからギーギー言うので本番中は姿勢を変えれない始末笑

ちょっとオーバーに言い過ぎかもですが、味のあるスタジオでした!
そこには映画全盛期の撮影所の面影があり、ここで幾多の名画が制作されて来た匂いのようなものを感じることが出来ました。
今は改装されすっかり綺麗に!


ちなみに録音マイクは当時からノイマンU87だったと思います。ボーカル録りと違いシャウトするため結構オフマイクで録ってたな~。あ、あとモニターはもちろんまだブラウン管テレビね笑



草加さんの名セリフにも触れておきましょう。



「よくないなぁ、こうゆうのは…」



コレいい言い方ですよ、僕が普段よく使ってます笑
草加雅人は悪い性分の寄せ集めのような描き方をされていますが、それは間違い。
人間が絶対的に深層心理で隠し持っている部分を分かりやすく表現しているだけだと思います。なので誰が草加雅人を責められましょうか。前にも書きましたが、巧はやせ我慢から本音をなかなか言いません。しかし草加は気持ちいい程にストレートに感情を行動に移します。つまり誰しもが‘草加化’する因子は兼ね備えている。それが人間なのです。
草加雅人はオルフェノクを憎み、人間に拘った。人間という生き物を嘘偽りなく表したのが草加雅人だとすると皮肉なものです。
それに対し、終わらないジレンマの中で生き続けるオルフェノクが巧だとすれば…

仮面ライダーファイズという作品のメッセージがひとつ見えてくるような気がします。





つづく。




東映チャンネル
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https://www.toeich.jp/program/1TT000003235/201907





8月6日、真理こと芳賀優里亜さんとトーク&ライブイベント開催します!
ファイズ話も沢山飛び出すことでしょう!
芳賀さんへの質問などあればコメント覧にどうぞ^ ^

イベント詳細
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https://livingroomcafe.jp/event/kentonoheya2





半田より。