昨年、我が出世作こと『仮面ライダー555』が15周年をむかえ平成ライダーシリーズも今年で最後になりました。
新年号が決まる頃にはまた新たな仮面ライダーシリーズとして歴史を作っていってもらいたいものです。

そこで元旦より東映チャンネルにて始まった『仮面ライダー555'超解像版'』の再放送になぞらえてこの辺りで一度、本人が全編を振り返りレビューを書いてみようと思います。

放送開始から15年経ち、いまだ変わらぬ熱量で本作品を愛し、応援して下さる皆様へ僕から出来るささやかなお返しのようなものとして、これから書いてゆく記事を受け取って頂けましたら幸いです。

記事を書くにあたりいくつか注意点もございます。
ここに書くことはストーリー全体のレビューではなく、あくまで半田自身の体験談がベースとなります。したがって自分の出演シーン以外についての解説は控えた内容になる事が予想されます。
また本編からの抜き出し画像等の使用につきましては、権利関係の問題から使用が禁じられる可能性もありますので文章のみによるレビューにご理解を宜しくお願い致します。





それでは始めましょう!




第一話 旅の始まり・前編

撮影当時、僕は現役の高校生でありました。ちょうど高校三年の二学期半ばに主役・乾巧役が決まった事を事務所から伝えられます。地方(兵庫県)の高校に在学していたため、東京を中心とした撮影をこなすには速やかな引っ越しと'転校あるるいは中退'が命じられました。しかしながら当時の僕からすれば仮面ライダーより学校!「仮面ライダーはいつでもできるけど、学校は今しか行けないし中退や転校は嫌だ!」とまさかのダダこね笑。そこでなんと東映さんが異例とも言える'半田のスケジュール優先'という手段を取って下さり、通いながらの撮影を決行することに。この案件に伴い、おそらく沢山の大人の人達が動いて下さったことには大変感謝しております。何も知らない子供だった僕の要求を、そのまま東映さんに交渉してくれた当時の所属事務所にもこの場を借りて改めてお礼を申し上げたいと思います。また学校側の先生方には出席日数の調整等で色々工夫していただきました。
この様な環境下で撮影がスタートした仮面ライダー555。一、二話において主役でありながら乾巧の登場シーンが少ないのはこのためであります…。おそらく多くの人が今年のライダーの主役を木場勇治(泉政行さん)だと予想したことでしょう笑。
この'半田的スケジュール'の煽りを食らったのがその泉政行さんです!撮れるシーンは先立って徹底的に済ましておくことが要求された現場は撮影が大晦日にまで及びました。極寒の雨の中、泉さんがオルフェノクに変身するシーンは31日の撮影です。衣装のフードに溜まった水がシャリシャリに凍っていたと後にご本人から伺いました…
僕はと言うとクランクインが九州で行われました。地元の伊丹空港から両親に見送られて単身で福岡空港へ。現地でプロデューサーさんによるピックアップで宿泊場所で皆さんと合流。福岡空港を来ると今でもあの日を少し思い出します。
翌日の撮影は緊張というより事態をあまり把握していないような面持ちでぼんやりとしていたように記憶しています。何故ならば、どのシーンがファーストカットだったかを思い出せない笑。本編での登場シーンとなる定食屋のシーンではなかったことは確かです。
僕の初変身シーン(厳密には変身させられたシーン)は現在では世界文化遺産に登録されている熊本の三井三池炭鉱。撮影当時は老朽化も進んだままでアクション撮影や火薬の使用も派手に行いました。今ではもう出来ませんからねぇ…
撮影は夜通し行われ、ここで人生初の'夜勤の辛さ'を味わいます笑。椅子に座り、首を下に向けたまま寝入ってしまい「おいおい、一話から燃え尽きちゃったか?笑(あしたのジョーのあのポーズ笑)」というスタッフさんの声で飛び起きたことを今書いていて思い出しました笑。
この時点ではまだ自分の変身ポーズなどは決まっておらず、半田も巧もされるがままに撮影をしていたような…そんな第一話なのでありました!



東映チャンネル
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つづく。





半田より。