元旦は街に出た。
流石に休みの店も多いが、昔に比べるとずいぶんと有難い営業ぶりを見せてくれている。

元旦に本当の意味で必要な店といえば僕みたいな一人暮らし者にとっては飲食店だ。
学生時代は黙っていても食卓が満たされていたがそうはいかない。

そんな中、何も元旦から?と情けをかけてあげたくなるようなお店が大手のCD、レコード販売店である。
これは一月一日発売の商品に対応しての事だか定かではないが、無関係ではなさそうだ。

僕が店主なら年末にフライングで棚に並べて年明けは休んじゃう笑

そんなルール違反もせず献身的に営業してくれるレコード店でせっかくだから何か買って帰ろうと思い、手が伸びたのがこちら。

岡林信康/セレナーデ(1978年発売)

岡林さんは趣味じゃない…というか若干自分にしてはプロテスタント色が強すぎるイメージがあり敬遠していた一人であった。

だがこの『セレナーデ』はそう言った要素は一切なく大変に都会的でポピュラリティーに満ちたアルバムだ。
中でも気に入ったのがコンセプトが、なんとピンクレディへのオマージュ(もしくは逆説的なシニカルだろう)だというではないか!
B面頭の「新説SOS」はなかなか憎い。
編曲はあかのたちおさんによる完全都倉俊一寄りのアレンジ。曲はSOSをベースにしながらわざと棒読み歌唱をする岡林さん。更にサビではアングラフォークへのアンチ?なのかテープ早回し技法を採用するなど歌謡曲でありながら、ちらちらと岡林さん自身のルーツを入れ込んだあたりがニンマリさせる。

一説によるとこのアルバムはプロテスタントフォークシンガーのイメージが付きすぎてしまった自身のイメージを根底から覆す為の策の一つだったとか…

いや~気持ちは分からなくもない笑

ただね、自分の知名度を上げてくれた作品のイメージは一生大事に付き合うというのもまた、芸能においては大切な指針のひとつであり…難しいね笑


なんにせよ、名盤の一つを知れて良かった。
僕はこちらの岡林さんが好きです。笑


購入店、渋谷HMV。今年もたくさんアナログ仕入れて下さいな♪


半田より。