秋田の神さまめぐり その2 最強神さま登場! | 半田カメラ/気になったら とりあえず行ってみるブログ

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フリーカメラマンで大仏写真家の半田カメラが、
「気になったら とりあえず行ってみる」
をモットーに、彷徨いつづける日々の記録です。

『秋田の神さまめぐり』はここからが本番。

前回の『秋田の神さまめぐり その1 序章』

からつづけてお読みください。

 

 

秋田県だけでなく東北地方を旅していると、

巨大なわら人形を見かけることがあります。

 

人形道祖神(にんぎょうどうそじん)と言われる

姿や大きさも様々なこのわらの人形は

村の境い目で悪霊を追い払う村の守り神

お寺の仁王さんのように、ガードマンの役割を担っています。

 

秋田の湯沢〜横手市にかけ存在する人形道祖神は、

カシマサマショウキサマなどと呼ばれています。

 

高校まで湯沢にいた私は、カシマサマの存在は知っていました。

ですがそれがどんなもので、どんな役割なのかよく知らずにいたのです。

今考えると勿体ないことをしていました…

めちゃめちゃ面白いし、興味深いのに。

 

でも今からでもけっして遅くはありません。

「地元の神さまたちを巡ろう!」

ということで、尊くんに案内をお願いしたわけです。

 

 

最初に会いに行ったのはカシマサマの代表格

まずはここを抑えておきたい、

湯沢市末広町のカシマサマ

(地元では地域の名から岩崎のカシマサマと呼ばれるのが一般的)

 

末広町のカシマサマがあるのは、

 

 

岩崎地区の鎮守である八幡神社

 

狛犬が大変かわいい。

でも今回は狛犬は横に置いときまして、

この八幡神社の裏手にある…

 

 

水神社

のさらに裏手の森の中にカシマサマはいらっしゃいます。

 

…ややこしいですよね。私も書いててややこしいです。

八幡神社の裏手の水神社のさらに裏手にカシマサマが祀られている、

という説明でいいと思います。

 

つまり、知っていないとおよそ辿り着けないような奥まった場所。

そんな森の中に突如として現れる守り神は、まさに圧巻です。

 

 

こちらが末広町のカシマサマ

高さは3.8メートルほどで、

巨木を背にしてドーンと立って(座って?)いらっしゃいます。

実にカッコ良いです。

 

 

大きさが解るよう私入りの写真も。

(ちなみに私は身長160cm)

 

 

横から見ると木に寄りかかり座っているように見えて、なんだか可愛い。

ただ、すごいデッカいけど。

 

カシマサマは基本的に、木の骨組みにワラで肉付する形でつくられます。

こちらのカシマサマは、

毎年4月に住民が集まりカシマサマを作り替える行事『カシマ祭り』があるそうで、

ある一定のサイクルでリニューアルされる神さまなんです。

『カシマ祭り』参加してみたい。

 

 

ワラで隠れたお顔を覗き込んでみると、めちゃめちゃ威嚇してます!

コロナ禍には悪い病いが入って来ないよう、さぞ頑張っておられることでしょう。

お疲れさまです!!

 

 

近くには小屋があり、そちらにもカシマサマがいらっしゃいました。

尊くんが教えてくれたから存在に気付けましたが、

ひとりだったら絶対にスルーしていたと思います。

こちらは少し窮屈そうで…
やっぱり自然の中にいらっしゃる方が威厳を感じますね。

 

 

これら末広町のカシマサマは、

カシマサマ初心者向けな、王道のカシマサマだったわけですが。

前回のブログの香川寺から末広町に移動する間に、

イレギュラーなカシマサマにも案内してもらったので、

そちらもチラッとご紹介しておきます。

 

それがこちら、

 

 

とある個人宅にあるカシマサマです。

個人宅と言っても、すでに廃墟になっていたので、

所有者、管理者は定かではありません。

セメントでつくられたものなので、

本来の人形道祖神としてのカシマサマでもありません。

 

なんでも地元の造形作家の方がつくった作品なのだそうです。

非常にクオリティが高く、カッコ良い像でした。

 

 

この場所には他にも造形物がありましたが、

個人宅ですし…許可等もよく分からないので、詳しい情報は書きません。

 

ただ言えるのは、地元の作家さんが題材にするほど、

カシマサマは地元に根ざした存在だということ。

それなのに、湯沢に住んでいながらよく知らなかった私って…

と、悲しい気持ちになります。

現在は『片道100キロ範囲は近所』という感覚の私ですが、

学生時分は同じ市内であっても遠かった、ということです。

 

ですから、ここから取り返すべく!『秋田の神さまめぐり』はつづきます。

さらにディープになる次回をしばしお待ちください。