柔軟剤の香料の話を書きながら、思い出した人がいた。
以前、トイレ掃除の記事で紹介したことのある
20代前半に勤務していたエステサロンの美人店長Kさん。
もう20年以上前のことなのに、K店長の美しい顔を忘れることができない。
某美人女優に似ていて、美人という噂は入社時から聞いていた。
店舗異動して一緒に働くことになった時、
その美しさに驚いた。
東京には、こんな美人がいるのかと!
店長は都心生まれ、都心育ちだった。
エステサロンは全国に支店のある大型サロンで
美容系ということで美人な方もたくさんいたが、
K店長がナンバー1美人だった。
(私の中で)
背は高くなかったが、スタイル抜群。
ミニスカートにハイヒール、きれいに巻かれた艶やかな髪。
顔もスタイルもよいだけでなく、
性格までよかった。
更に、
字まできれいだった!!!
天はいろいろ与えすぎていた。
性格は明るく、さっぱりしていて、よく笑う人。
だから美人なのにとっつきやすかった。
ここまで揃っていると
パーフェクトすぎて、何も言えない。
更にコミュニケーション能力が高いというのか
店舗スタッフの中で、一番年下だったけど
みんなと上手に付き合っていた。
自分のプライベートは隠す店長が多かった中
あけっぴろげに恋愛話もしていて
「前の彼氏がお金返してくれなくて~。
やだやだ~困っちゃうわ」
と笑いながらメイクを直していたのを覚えている
お客様から、
「店長さん、整形でしょ?」
と、こそこそっと聞かれたことも。
いやいや、違います!
と否定する私。
きっと店長は、地顔だったと思う。
(信じたい)
まぁ整形を疑うくらい美しい人だった。
完璧すぎて嫌なところを見つけられないほどの美人。
だったんだけど!
一つだけ、欠点を思い出してしまった。
それは
香水のつけすぎ!!!!
店長が歩いたところは、香りの道ができるほど、香水プンプンだったのだ。
イヴ・サンローランのベビードール。
あの甘ったるい香りが店長のいるサロンには充満していた。
正直、最初は、クサッ!って思ったが
慣れって怖い。
店長が大好きになるにつれ
あ、店長の香りだ~♡
今日は店長いるんだ~♡
という感じになっていったから、性格のいい美人って素晴らしい。
他のスタッフも「くさい」と言わないの。
「店長のにおいがするね~」って、だけ。
今思えば、香害だったけどね!。
そういえば、違う店舗で、バービー人形みたいな美人店長の下で働いたことがあったのだけど
その店長は、「絶対弱みはみせないわ」というクールな人で、スタッフとの衝突が絶えなかった。
結局、ストレスで営業時間中に倒れてしまって、結果、店長が異動することに。
その店舗はスタッフ間の空気が悪くて、殺伐としていた。
対して、K店長は、頼み上手の褒め上手。
なにより、健康で元気だった。
苦手なものは、苦手、できないことは周りに助けを求めることのできる人。
「あー、これは私無理だわ。無理、無理~」
「ねぇ、●●さん。あのお客様、私、話が合わないの。●●さんなら合うと思う。お願いしていい?」
みたいな。
当時20代前半で若かったから
「昨日オールしちゃった。クマひどいでしょ?」
と言いながらも、元気に美しく働いていた。
立ち居ふるまいが優雅だった。
最後、お別れの時のこともよく覚えている。
今くらいの季節だった。雨の降る寒い夕方。
退社直前は、会社側の嫌がらせだったのか、郊外のサロンにいた店長。
どうしても最後に一目会いたくて、会いに行った。
他の人が辞める時、会いに行ったことなんてないから、K店長のことは、よっぽど好きだったんだと思う。
というのも、一緒に働いていた時、それだけ大切にしてくれたのよね。まさに、反復の法則。
会ってお礼を言わずにいられない気持ちになっていた。
「うれし~!
わざわざ会いにきてくれて、ありがとう!
一緒に働いた時、本当に楽しかったね~」
いつもと変わらず笑顔で、可愛くて、品があって、美しかった。
それが店長に会った最後で。
今頃は、美人ママになっているのかなぁ。
それとも、独身を謳歌しているんだろうか。
もうベビードールの香りが私の生活に登場することはないけれど
もし、香りと再会したら、反射的にK店長のことを思い出すんだろう。
おばあちゃんになっても。
K店長と一緒に働いたのは5ヶ月くらい。
人生の中で、ほんの一瞬。
K店長と過ごした楽しすぎる時間のおかげで
私の中で本物の美人は性格がいい
という方程式ができた。
今度、香水売場に行ったら、ベビードールの香りを確認してこよう。
さすがにもう、ベビードールは卒業していると信じたい。
もう会うことはないと思うけど、
この地球のどこかで、今日も美しく元気に笑っていてほしいな。
wai