1年前のこと
兄は膵臓の腫瘍を摘出するために手術をすることになった
手術を受ける数日前から義姉を一人お家に置いていく事が不安で
私に退院して来るまで泊りに来い
と言う無茶ぶり
私「知ってますかぁ?私にも仕事があるんですけどぉ」
「それに我が家にはワンちゃんが居て私が必要なんですけどぉ」
兄「そぉかしゃーないなぁ」
「ほんなら土曜日には泊りに来たってな」
兄は自分の身体より40年近く専業主婦をして来た義姉の事が
心配で心配で仕方ない様子
義姉は「一人でも大丈夫やって」
『箱入り娘』基『箱入り嫁』なんて聞いたことが無い!
と妹の私は呆れる始末
兄と義姉は兄の仕事以外で離れたことが無い
買い物に行くのもパチンコに行くのも・・・
どんな時も2人一緒で笑えるくらい
新喜劇顔負けの夫婦漫才が
日々の日常
そんな兄が入院するに至るには
凄い時間を要し悩んだであろうと思う
何故ならそれ以前にも入院してみては?
と言われたことがあるのだが
丁度コロナが猛威を振るい、入院したら
家族にも会えなくなる時期だったからだ
2023年3月20日腫瘍摘出手術
仕事が終わってから手術の具合を聞こうと連絡を取ったはずなのだが、
通信履歴が残っていない。義姉と話した記憶は残っているのに
LINEでの通話かとそちらの履歴も見たが
義姉から私に「仕事ですか?」の質問しか残っていなかった
しかし手術を行ったことは確かだ
「手術は無事に終わったの?」
「終わったよ。麻酔が効いて今寝ているけどね」
と、そんな会話を想像していた
が
現実は違った
医師が腫瘍を摘出するために腹部(膵臓)を
開けてみたら
ドーナッツにグラニュー糖が塗されている状態で
とても腫瘍を摘出出来る状態ではなく
直ぐに腹部は閉じられたそうです
この説明を受けて私は絶句
電話での会話で良かったと安堵しました
義姉の顔や姪っ子の顔を見ていたら
とても冷静では居れなかったかと・・・
その週末、どんな様子か知りたかったので
帰省し、兄の顔を見ながら今後の治療方針などを
尋ね聞くことに
そしてここからが本当の意味での治療・闘病生活が始まったのでした