去年の夏に母からの借金と自分の貯金をはたいて買った単身用マンションに住んで一年が過ぎた。
まだまだ新築らしく小綺麗なので日々の暮らしは快適。
ただ、「もしあの中古マンションを買っていたら」と考えることが時々ある。
今のマンションは私よりも母が気に入り「ここにしなさい」で購入を決めたもので、
それまで私が買う気満々でいた中古の2LDKと比べて倍以上の金額だった。
もちろんそれだけ差が付いて当然の理由があって、
検討していたのがどんな物件かをざっくり言うと
①西武線のローカル駅から徒歩15分、駅前や近所に商店なし、巨大ショッピングセンターまで車で5分
②築35年以上の7階建ての5階部分
③オートロックが故障していて実質誰でも入れる
④告知事項有り★
駅から距離があるのはさほど気にならず、かえって周り(畑多し)が静かで良いと思ったし、日々の買い物は週末にショッピングセンターまで自転車で行けば良く、在宅の仕事が決まりかけていたこともあり不便はあまり感じないと思った。
告知事項★については「同じ階ではないが精神疾患の男性が住んでおりもしかしたら叫び声などが聞こえる可能性がある」ということで、気にはなったものの部屋の状態がとても良かったので相殺できた。
母がここを反対した理由は兎にも角にも築年数。35年以上なんて資産価値が全くないに等しいものに1600万(諸費用込み)も出すなんて信じられない!と。
そりゃお金があればもっと新しい家が良いのは当然だが私が重く見たのは「分相応」という言葉。
還暦間近の無職が贅沢を言えるわけがない。自分にはここが限界だと考えていた。
結局なんやかんや言いくるめられ今の部屋を買い、ちょうど良いタイミング(と言って良いのかどうなのか)で父が亡くなり母への借金も苦労なく返すことができ、
最初に壁に穴が開いていたなどのトラブルはあったもののそれ以降何事もなく生活できているので母の言うことを聞いて良かったのだとは思う。
でも自分の資金だけであの中古マンションに住んで母とは必要最低限以下の交流しかない日々というのも悪くなかったのではと時々考えているのも事実である。