王妃について考えるとき、気をつけなければいけないのは、「クイーン」とは2種類あるということです。
一つめは、その国を統治している男性君主の妻である、という意味のクイーン。
これは王妃と呼びます。
もう一つは、自分自身に権力があるクイーン。
これは、区別するときには女帝、女王、摂政という言い方で表します。
エリザベス1世の戴冠式
王妃には純潔が大事であると前回書きましたが、これは女王、女帝、摂政などの、自身に権力があるクイーンにはあてはまりません。
自分自身に権力のない王妃の場合、不倫が明るみに出た時には拷問や処刑を普通に覚悟しなければなりませんでしたが、権力がある場合はそれを理由に斬首されたり離婚されたりするようなことはありませんでした。
このような例はいくらでも見つかります。
例えば、スペインの女王、イザベル2世。
彼女はたくさんの愛人を持ちましたが、カディス公フランシスコ・デ・アシスは無力なため、何も手を出すことができませんでした。
ロシアのエリザヴェータ女帝は、一度も結婚することなく、同時に4人の男性を寵愛しました。
イギリスの処女王、エリザベス1世ですら、複数の廷臣と恋愛関係にあったと伝えられています。
ヴィクトリア女王は夫に先立たれましたが、近習のジョン・ブラウンと恋に落ちたようです。
けれども、これらの権力者を前にして、わざわざそれを咎める者などいませんでした。
どのように権力を手にすることになったのかはそれぞれいろいろなパターンがありますが、とにかく権力を握ることのできたクイーンは、恋愛関係をオープンにし、国王が寵姫にするのと同じように莫大な費用をかけて愛人にプレゼントを贈る事もできたのでした。
力を持つということは、こんなにもすごいことなのですね。
一つめは、その国を統治している男性君主の妻である、という意味のクイーン。
これは王妃と呼びます。
もう一つは、自分自身に権力があるクイーン。
これは、区別するときには女帝、女王、摂政という言い方で表します。

王妃には純潔が大事であると前回書きましたが、これは女王、女帝、摂政などの、自身に権力があるクイーンにはあてはまりません。
自分自身に権力のない王妃の場合、不倫が明るみに出た時には拷問や処刑を普通に覚悟しなければなりませんでしたが、権力がある場合はそれを理由に斬首されたり離婚されたりするようなことはありませんでした。
このような例はいくらでも見つかります。
例えば、スペインの女王、イザベル2世。
彼女はたくさんの愛人を持ちましたが、カディス公フランシスコ・デ・アシスは無力なため、何も手を出すことができませんでした。
ロシアのエリザヴェータ女帝は、一度も結婚することなく、同時に4人の男性を寵愛しました。
イギリスの処女王、エリザベス1世ですら、複数の廷臣と恋愛関係にあったと伝えられています。
ヴィクトリア女王は夫に先立たれましたが、近習のジョン・ブラウンと恋に落ちたようです。
けれども、これらの権力者を前にして、わざわざそれを咎める者などいませんでした。
どのように権力を手にすることになったのかはそれぞれいろいろなパターンがありますが、とにかく権力を握ることのできたクイーンは、恋愛関係をオープンにし、国王が寵姫にするのと同じように莫大な費用をかけて愛人にプレゼントを贈る事もできたのでした。
力を持つということは、こんなにもすごいことなのですね。