深夜0時を迎えようかという時間、
主様のイビキを聞きながら
こっそりブログのアップ。
こっそりアップする理由はないんですが、
以前はまだ働いていたこの時間帯に
風呂もご飯も済ませ、くつろぎの時間も持ち、
明りを落とすと‘こっそり’したくなるものですね。
今日も食事の時にはお酒は控え、
二人で映画鑑賞なんぞをやっていたのですが
深夜になっちゃったので
‘こっそり一人酒’です。
しぶく、焼酎の湯割りを飲みながら映画鑑賞記録。
観たのは、成瀬巳喜男監督作品『めし』 1951年制作
出演・上原謙、原節子、島崎雪子、杉村春子、小林桂樹ほか
<あらすじ>
大恋愛の末に結ばれた岡本初之輔、三千代の大阪在住の夫婦は
結婚から5年を経て、倦怠期に突入していた。
世間からは美男美女の幸福な家庭と見られているが、
些細なことで衝突が続くようになっている。
そんな中、初之輔の姪である里子が家出をして大阪へやってきた。
もう、倦怠期の夫婦の「ある!ある!ある!」の連発(笑)
黙って耐えながら分かって欲しい妻と、
どうしようもなく気持ちの読めない真面目一方の旦那。
自由奔放な姪っ子がやって来て、生活の歯車が一揆に狂い出し
妻は姪を送る口実に東京に帰ってしまう。
その後、絵にかいたような(映画に描いたような?)
一人暮らしになった旦那の住処が
どんどん汚くなっていったり、
東京の実家に戻った妻が
回りにやんわり諭されたり。
もう、全部お約束の展開(笑)
しかし、それを大変に丁寧に、情緒たっぷりに見せてくれます。
「古き良き時代」
特に男性にとってはそう思うでしょうね。
結局妻は「夫に寄りそって生きて行くことこそ、私の幸せ」と言って
一緒に大阪に帰りますから。
現代の若い女性の憧れは専業主婦とな。
よくニュースになったりレポになったりしている。
でも、今時の子の言う「専業主婦」は
ここに出てくる原節子ではないんだな。
旦那の給料がどんなに安くても
文句一つ言わずやりくりする。
掃除、洗濯、炊事の繰り返しの生活。
いい着物は質に入れ、
かとゆって新しい洋服を作る事もできず。
同窓会に出席すれば
真面目で優しいご主人がいて幸せね、
とクギをさされる。
この専業主婦の原節子の生き方には
公開当時、かなり批判があったみたい。
と言うのも、この作品は林芙美子の絶筆で、未完で終わった作品。
なので「夫に寄りそう妻」を演出したのは
監督の成瀬なのです。
そう思えば、納得か。
批判したのは、きっと女性が多かったんでしょうね。
でも私はこの主人公が嫌いじゃない。
自分で決めた相手やん。
貫いたらええねん。
この年になると「運命の人」など信じなくなる。
運命は作るもんよ。
目の前の空気の読めない○○なだけの男も
貫いたら「運命の人」になる、それだけ。
他にもこの映画の見どころの一つは、
戦後6年たった大阪や東京の景色や
当時のキャバレーなどが登場する事だと思います。
1000人のホステスがいた、と旦那さんがゆってます。
ちょうど先日、両親と観光した北浜~大阪城のあたりも
出て来て、主様と見ながら興味津津でした。
ちょっと前に見た『幸せの黄色いハンカチ』もそうですが、
いい映画は時代は感じても
古さは感じませんね。
いや、面白かったです。
以上、深夜のムダに長い日記でした。テヘ




