振り返ると、光黄君との出会いには、運命的な縁を感じてなりません。
光黄君、僕と初めてあった時の事を覚えてますか？
あれは、当時僕が福岡でやっていたローカル番組の中で、お家を紹介するコーナーがあり、そのコーナーで偶然訪れたのが光黄君のご実家の家でした。
カメラさんと共に子供部屋に入ると、そこにいたのが当時中学生だった光黄君でした。
見た瞬間、綺麗な子だなぁと思い、「アイドルになればいいのに。」と声をかけたのを覚えています。
それから数年が経ち、僕が風男塾のプロデュースを本格的に初めていた頃、番組のスタッフさんが「あの時の子がアニソングランプリの全国大会に出場するらしいですよ。」という情報を教えてくれました。
当時、ちょうど新メンバーを探していた僕は、居ても立ってもいられず、アニソングランプリの会場の外まで行き、大会が終わるのを待ち続け、終わった瞬間、光黄君と光黄君のお母さんを強引に近くのお寿司屋さんへ連れて行き「風男塾に入って欲しい」と懇願しました。
その時光黄君は、大会で疲れていたのか、せっかく頼んだお寿司を一口も食べずにウトウトしていましたね。
僕は、お寿司でテンションが上がらない高校生を初めてみました。
そして、お母さんから「実は他にも声をかけてくれているプロダクションがあるんです。最後は本人が決める事なので、じっくり考えさせて後日連絡させます。」と言われました。
その日から毎日祈るばかり…。
そして1カ月後、忘れもしません。
家族でとしまえんに遊びに行っていた時の事でした。
光黄君から突然連絡があり「風男塾として頑張りたいです。」と言ってくれたんです。
その言葉を聞いて僕は本当に嬉しくて、としまえんのジャングルハウスの前でガッツポーズをした景色を今でも覚えています。
そして、光黄君は右も左もわからない東京へとやってきました。
おとなしくマイペースな性格という事もあり、キャラの強い子が集まる風男塾のメンバーの中にちゃんと馴染めるのだろうか…。
家族と愛犬が大好きな子だから、すぐに福岡に帰ってしまうのではないか…。
親戚のおじさんのように、最初はただただ心配ばかりしていました。
しかし、その心配をよそに、デビュー作となったシングル「無敵！夏休み」では、圧巻の歌声とパフォーマンスと、そのイケメン過ぎる美貌でファンのみんなを一瞬で魅了してくれました。
それからの活躍は言うまでもなく、風男塾の中心メンバーとしていつのまにか欠かせない存在となっていました。
気づけば9年…。
競争の激しいこの芸能界という世界で、結果を出そうと自分なりに必死に模索している姿を陰ながらずっと見てきました。
中々思うように行かず悩んだり、悔しい思い、辛い思い、諦めかけたことも何度もあったと思います。
でもそんな時、光黄君を繋ぎとめたのが、大好きな〝歌〟だったのだと思います。
ステージの上で、大好きな歌を歌っているその姿は、誰にも負けないオーラがあり、本当に輝いていました。
今回、光黄君の卒業が決まり、「最後のシングルは、はなわで行こう」とスタッフのみんなに言って頂き「ツバメ」という曲が生まれました。
この曲を作るにあたり、自分の中で決めていた事は、なんの小細工もかっこつけもぜずに、一番最初に自分の心の中から出てきた言葉とメロディだけで作るという事でした。
光黄君をずっと支えてきたファンのみんな、一緒に戦ってきたメンバー達、そして自分を含めたスタッフ達。
そのみんなの事を真剣に考え、最初に心から出てきた言葉とメロディだけで出来上がった曲が「ツバメ」なんです。
今日ここ聖地サンプラザで、光黄君は新しい旅に出ます。
風男塾で戦ったこの9年間を誇りに思い、揺るがない哲学で、これからの人生、最高の幸せを掴んでください。
最後に、光黄君にこれだけは忘れないでいてほしい事があります。
どこへ行こうと僕らは一生の仲間です。
これからもずっと応援しています。
2019年2月11日
はなわ 』
