数少ない事務所の先輩芸人でもある大輪教授が芸人を引退する事になった。
悲しくなるのであまり考えたくなかったが、ここまで長い付き合いの芸人がやめるのも初めての経験なので、本人は嫌かもしれないが大輪さんについて書きます。
専門学校•アナウンス学院で、俺の一つ上の先輩だった大輪さん。
初めて見た印象は、
「この先輩、ちょーメガネで服だせーな。」
です。
そんな大輪さんは、当時学校内で “チャックリン” というコンビを組んでいて、結構人気のある面白いコンビでした。
そして、今の事務所に俺も含め声をかけてもらい、一緒にプロの芸人になりました。
あの頃まだみんな19歳と20歳。
それから大輪さんはコンビ解散等を経てピン芸人に。
ある日大輪さんから「2人で合同LIVEをやろう。」
と誘って頂き “エノケソクチッパ” という合同LIVEを何回か開催しました。
「平成の“エノケン&ロッパ”になろう。という意味も込めてどう?このタイトル!ちょっともじって“ン”を“ソ”にして、“ロ”を“クチ”って読んでさぁ!」
と熱く語る大輪さん。
今だから言えるが、その時、
「エノケン&ロッパってなんだろう?」
って、俺は全然知らなかったんです。
あの頃、俺からしてみたら大輪さんは先輩で、マックでのネタ書きや、深夜の公園での稽古は、胃が痛くなるほど常に緊張していた。
今考えると信じられませんが、本当にそうだった。
そして、大輪さんはその後、“粋なり”というコンビを組むのだが、今の大輪さんからは想像もつかないが、若い女子高生のファンがたくさんいるコンビでした。
そして、また解散してピンになり、いつしか“全然売れな先輩芸人”というキャラでいじられるようになりました。
改めて思うが、大輪さんの才能はみんなが認めていたんだろう。
なんだかんだで、みんな大輪さんが好きだったんだろう。
俺もネタに困るといつも大輪さんをファミレスに呼びつけ、ネタを一緒に考えてもらった。
佐賀県の歌や埼玉県の歌は大輪さんがいなければ出来ていなかっただろう。
なんかここまで読むと死んだ人みたいな内容になってきたが、聞くところによると、今度は放送作家になるらしい。
ということは、これからはギャラが発生するから簡単にはファミレスに呼べなくなる。
あー最悪だ。
なんで芸人辞めたんだ。
ファミレスに呼びだしにくくなっちゃったじゃねーか!
くそっ!
放送作家として走り出した大輪さん。
もしかしたら芸人の時よりも一緒に仕事する機会が増えるかも(笑)
ちなみに大輪さんの嫁さんは、専門学校の俺の同期の子なんです。
マイペースなアニソン好きの優しい人。
この嫁さんがいれば何があっても大丈夫なのだろう。
大輪さん、本当にお疲れさまでした。
たまに家飲みで酔った時くらいは、バカデミック数学やってください。
絶対に笑わないので!
最後にこの写真(笑)