東京中日スポーツで大相撲の連載をしています。
今回、日馬富士の横綱昇進について書きました。
長いですが、読んでみてください(^ ^)




【今の日本の若者に足りない部分】

こないだ朝のワイドショーを見ていたら

「今を生きる日本の若い社会人の約四割が出世はしたくないと思っている。」

という話題を取り上げていました。

理由は

「やらなきゃいけない事が増える。」
「責任が負担だ。」
「今の生活で満足している。」

とのことでした。


なんか今の相撲界も、その日本の若者の傾向が影響しているのかなぁなんて感じたりするんです。


今回、モンゴル出身の日馬富士が横綱に昇進できたのも、日々口にしていた

「強くなりたい」

という、ストレートなハングリー精神があったからこそだと思います。


土俵上での、あの闘争心は観ているこっちが震えるほどです。


場所後、品格の問題なのか、
「張り手•けたぐり禁止令」
が出たという話が話題になっていましたが、僕にはその意図がよくわかりません。

そもそも相撲のれっきとした決まり手なのに禁止って‥‥。

はられて悔しいなら、倍の力ではりかえせや!きっと会場は大いに盛り上がるでしょう。



先日、入門したばかりの若い外国人力士の方と話す機会があったので、

「夢はなんですか?」

と聞いてみたのです。

すると彼は笑顔でこう言いました。

「横綱になってお金持ちになりたいです!」

それを横で聞いていた若い日本人の兄弟子がクスクス笑いながら、僕に

「すいません。まだこいつは日本に来てまもないんですよ。」‥‥。



僕はその時思ったんです。
この外国人力士が言ったストレートな夢こそ、今の日本の若者に足りない部分なんじゃないかなぁと‥‥。

「横綱になりたい。」
「お金持ちになりたい。」

こんな当たり前のことを言うことが間違っているとするなら、何の為に相撲を取っているんだ!

その気持ちがなければ、絶対に強くなんてならない。もっと言うなら、それだけでいいんです。


日本には、感情を表に出さないという美学が昔からあります。

でも今の日本の若者は、内に秘めたその大事な感情すら薄れていってしまっているのかもしれません。


今回、日馬富士のニ場所連続の全勝優勝で、日本人力士の横綱昇進のハードルは一気に上がりました。

だからこそ、「望むところだ!」と強く思って欲しいんです。
きっと、相撲ファンはそれを期待しています。

今回の日馬富士横綱昇進というニュースは、相撲界だけではなく、今の日本に喝を入れてくれました。

日馬富士のような強い気持ちで、日本の若者はより上を目指し、誇れる日本をもう一度取り戻してほしいものです。

とは言いつつ、僕もその一人。まだまだ大出世できるようにこれからも全身全霊、芸人道を精進して頑張ります!

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