春を彩る黄色いベルフラワーのレンギョウ! | 季節の花と短歌と共に

季節の花と短歌と共に

 このブログでは、私の住む横浜市旭区にある「こども自然公園」で、散策をしながら見つけた季節の草木に目を向け、紹介していきたいと思います。さらに、植物に対して感動、感謝や感情を込めて、拙い自作の短歌を共に載たいと思います。

 

  年々咲くのが早くなってきているな…⁉

 四月に入り1週間過ぎると桜も散り始め、葉桜になってきて、ピンクで明るかった場所が少し地味な色変わり始めてきました。花びらも、風に吹かれて雪模様。心なしか寂しい思いをしながら散歩をしていると、遠くの方に黄色い花を咲かせた灌木が見えてきました。緑と黄色の織りなすハーモニーは、遠目にもとても素敵ですね。低灌木ですが、所々枝が細長く伸びて、そこにもびっしりと黄色い花が。何か成長の勢い、生命力の強さを感じさせる木です。今回紹介するするのはレンギョウです。漢字で書くと連翹です。「翹」という字は難しいですね。辞書で調べると「爪立てる、つま先で立っている」という意味です。ですから、連翹は、連なってつま先立っているということでしょうか?まるで、黄色い花が連なってダンスをしているかのようなイメージですね。私の印象では、昔はゴールデンウイーク頃にこいのぼりと共に咲いている花というイメージでしたが、最近では桜と共にという印象に変わってきました。レンギョウに関わらず、あらゆる花の花暦が何だか1か月くらい前倒しになってきている感じがして仕方ありません。しかも今年は、あらゆる花が4月に一斉に咲きだした感があります。4月初めに河口湖の近くの北側の山間のゴボウ茶屋に寄った時に、そこのおじさんと少し話す機会がありました。その時に、そのおじさんも「今年は花の咲くのが1か月早いかな…⁉」と言っていたのが、耳に残っています。全く同感でした。

  レンギョウは、幸せの黄色い花…⁉

 レンギョウは、中国が原産でモクセイ科の植物です。低灌木で丈夫なので、道路や家の生垣にすることが多いです。英語では「ゴールデンベル」といいます。黄色い花をよく見ると花びらがバラバラに4枚広がっているように見えますが、実は根元でつながって筒状になっています。ですから、金色のベルなんですね。成長が速くて土質を選ばないので手間いらずですが、大きくなりすぎると花の着きが悪くなります。やはり、時には思い切った剪定がよいようです。また、盆栽にも向いています。レンギョウの隠れた特徴は、漢方薬になることです。もっとも、漢方薬に使うのは花後にできる卵型の堅い実です。煎じて飲めば、利尿、解毒、消炎効果があるそうです。華やかな黄色い花にだけ目が行き、実ができる頃は何処にレンギョウが咲いていたのかも忘れてしまいがちですよね。レンギョウが漢方として使われていたことが、平安時代の書物の中にあるということです。先人の植物に対する飽くなき探求は凄いです。レンギョウの花言葉は、「豊かな希望」「かなえられた希望」「期待」等々、ポジティブな言葉が多いです。これは、厳しい冬を乗り越え、春を待っていたかのように期待を込めて黄色い花を一斉に咲かせるところからきているのだと思います。見ていると、心がウキウキ明るい気持ちになります。

<一首>一株に 幾百万の ベル纏い 

    春を賑わし 人を惹きつく