ネタのためなら下山します!
山の上の読みもの職人シュトウでございまーす!!
かねてより気になっていたフジコさんに会いに行ってきましたー!!
シュトウ的2大フジコといえば、峰不二子とフジコ・ヘミングなわけで。
今回はリアルな方のフジコさん、
フジコ・ヘミングを2年間に渡り撮影したドキュメンタリー映画『フジコ・ヘミングの時間』を鑑賞してきましたよー!!
【人生は長い時間をかけて自分を愛する旅】
『フジコ・ヘミングの時間』
(監督/小松荘一良)
60代後半でデビューして以来、80代になった現在も現役のピアニストとして活動しているフジコ・ヘミング。
世界を股にかけて開催されるコンサートは、なんと年間約60本以上!!
スウェーデン人の父と日本人の母との間に生まれたが故の困難や、父の失踪、母との確執。
やっと摑んだチャンスを目前にしての聴覚障害、その後の金銭的にも苦しい生活…
幾多の困難を乗り越えた彼女が奏でる情感溢れる演奏は多くの人の心を捉え、「魂のピアニスト」と呼ばれています。
正直、ちょっと観るのを迷った。
私ね、映画のセリフは出来るだけ聞き逃したくないのですよ。
普段の会話は少々聞き取れなくてもノープロブレムで、さも「聞いてるよ~ん」って顔して遣り過してるくせに
何故か、映画とドラマのセリフだけは聞き逃すと気持ち悪くなってしまうのだ!
だから基本、ドラマは字幕付きで観るよ。どんなに滑舌の悪い役者さんでも大丈夫ー!(・∀・)!
失礼を承知で申し上げると、フジコさんてちょっと…発声にクセがあるじゃない?
(若い頃に患った耳の病気で聴力が弱いせい??)
以前、映画館で予告編を観た時点でコレはヤバイな、と(;・∀・)
志村けん扮するひとみばあさんばりに「なんだってぇ?」と繰り返す予感しかしなかったわけよ。
でもさー、フジコ・ヘミングの演奏がたっぷり聴けるというし、大事なところにはきっと字幕が付くだろうし!
最悪、演奏だけ楽しめればオッケーってことにしよう!と。
いそいそと劇場に向かったのであります
で、結論から言えば、
フジコさん、やはり滑舌はあまりよろしくなかった
最初の15分程度は「なんだってぇ?」のオンパレードだったさ!←もしかして私の耳がポンコツ??
でもね、途中でもーいいやと
完全に聞き取ることを諦めたら、ストレス無く観れるようになりましたよ(・∀・)
実際、ちょっと位聞き逃しても全然問題なかったし。
ここぞって時は字幕も付いたしねー!
っていうか。
ちょっと位セリフが入ってこなくても、それを補って余りある映像美にキュンキュンしっぱなし
14歳の頃に描いたという絵日記の驚くべき完成度の高さをはじめ、
お気に入りのアンティークと猫に囲まれて暮らすパリの自宅
宮大工がリフォームした京都の古民家
アメリカのどこか(地名忘れた)にある光降り注ぐ素敵なお家…
なんかフジコさん、世界各地にお家を持ってたΣ(゚Д゚)
そのどれもこれもが本っ当に素敵でねー!!
古いもの、可愛いものを愛するオシャレなフジコさんのこだわりが、これでもかと詰め込まれていましたよ。
「(自分が居なくなっても)この家を残したいの」…みたいなことを言われていたのだけど、この家ならそう思うだろうねって感じ!
きっと、世界的演奏家フジコ・ヘミングが暮らした家として後世に伝えられるのではないかしら。人気の観光地になるよきっと。
そう、フジコさんは可愛い。
人生の大先輩に可愛いってのもどうかと思うけども、
「私、いつも16歳の気分よ」と微笑むフジコさんは乙女のように可愛らしかった。
なにコレ、おパリの魔法?(・∀・)?
それなら私もパリで暮らしたいところだけど、きっとフジコさん自身のお人柄なんだと思う。
苦難の連続を乗り越えてなお残る可愛らしさって、本物。
んもう、いっそフジコ・可愛い・ヘミングと名乗ればいいんじゃない?
あのアバンギャルドが有り余る舞台衣装を着こなせるパワーといい、私に足りないのはフジコ濃度じゃないかとすら思い始めてきたよ。
私も彼女のように「今でも恋をしているのよ」と言える80代になりたいものよ!!
みんなー!オラにフジコ濃度を分けてくれ!!!フジコ濃度って何だ
ってな感じで、フジコさんの生き様は、かなり濃い。
演奏に聞き惚れたり、フジコさんの哲学に感じ入ったり
割としんみりしていたその時だった。
突然のフジコ弟降・臨!!
彼の名は大月ウルフ。
劇中で幼少期の写真が登場するのだけど、これがまた、輝くような美少年なのよ!
スウェーデン人のイケメンパパの血を見事に受け継いだ、線の細いTHE美少年が…
すっごくキャラの濃いおじさまに成長して、突如登場した時の衝撃たるや…!!
いや、もちろんイケメンだと思う。イケメンと言うより彫りの深い愉快なハンサム?
さすが現役の俳優さんだ!(・∀・)!
以前から存じ上げておりましたが、まさかフジコさんの弟さんだとは…!!
『仮面ライダードライブ』にも出演されていたよね??テンション上がるなぁもう!
それにしてもね…少年時代のイメージとの差がね!半端なかったね!!
場内でも思わず息を飲む声が聞こえてきたもの。隣に座っていた女性が「ほえっ!!」って言ったのを聞き逃さなかったよ私は!きっと誰の頭からも、フジコさんのことが吹き飛んでいたに違いないよ!
情に厚くパワフルなウルフ氏とフジコさん。
この2人が並ぶと壮観だった。やはり兄弟、お顔立ちも手の形もソックリ!
フジコさんは、日本人離れした肉厚な掌と指の太さが特徴的だったのだけど、ウルフ氏もそうだった。
どうやらお父さん譲りなんでしょうね~。
なんにせよ、弟ウルフの登場はこの作品の見所でもあると思うよ。
作品の空気を一瞬で変えちまうウルフ氏のスター性とサービス精神に酔いしれていただきたいところ。
あ、見どころといえば!!
最大の見所をご紹介しないまま終わろうとしていたわ(;・∀・)何のために書いてるんだか…
ラストの5分間にわたる『ラ・カンパネラ』
フジコさん自身が「誰にも負けない」と言い切る、演奏者の生き様が全て滲み出るという難曲。
全身全霊で奏でられる音色が、心だけじゃなく、体の芯まで響くような不思議な感覚は何なんだろう。
スクリーン越しでも感じる、圧倒的な説得力。圧巻の一言!
演奏終了後、スクリーンの向こう側の観客と一緒に拍手しそうになってハッとした(;・∀・)
でも多分、私だけじゃないはずだ!
是非是非、皆様にも観ていただきたいのだけど、最後に一つだけ。
エンドロールは、絶対に最後まで観てね!
途中で席を立つともったいないよー!!
何が起こるかは劇場で♡
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