前回に引き続き、企業年金に関する話題です。

この件が訴訟になる場合、どのような形態か、知っておくことが、ビジネス実務法務検定の勉強で、足しになると思い、まとめてみました。

 

オーソドックスに、減額・打ち切られた退職金を求めて、「差額の退職金の給付をもとめる請求訴訟」があります。

 

そのほか、NTT事件を参考にして、以下の訴訟の形態があります。

 

確定拠出給付型制度を導入している企業についてですが、企業が給付金を減額することができるためには、厚労省の承認が必要です。

退職者の事前の割くとして、分かりやすく言うと、「企業が厚労省に減額の申請をさせないように差止請求訴訟」というのがあります。

(結果、NTT事件では、厚労相がいまだ承認していなくて、厚労相の判断を待つべきであるとして、棄却になりました。)

 

次に、NTT事件では、厚労相が企業側による減額申請を却下しました。そのような場合には、企業が国を相手取り「減額申請却下の取り消しを求める」、いわゆる行政訴訟があります。

 

なお、その際、退職者達は、上記訴訟に「訴訟参加」して、国側を助ける立場に立つとともに、仮に敗訴してもその効力が及ぶことになります。

 

逆に、厚労相が企業側による減額申請を認可した場合もあります。その場合、その認可に不服があるとして、企業が厚労相に「不服審査請求申し立て」をするという方法もあります。

 

若干予断ですが、減額を正当化する自由の一つに、同意を取り付けているという主張もあります。その同意を違法な方法によって取り付けていた、という反論がよく見受けられます。このような事情は当事者の感情的な問題に発展し、抜き差しなら無い事態に至っていることも否めないような気がしました。

 

参考にした本

●企業年金減額に立ち向かう法 安部芳郎 本の泉社 (2007年5月)

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