めだか屋で奮闘しまっせ (フィクションです)
第二十一話 消せない夢の巻(1) <=前編はこちら
第二十一話 消せない夢の巻(2)
めだかの家では、あかねがパソコンと喋っていた。
「ウーン、こんなんでええかなあ。もうちょっと写真欲しいわねぇ。せや、ピー子の写真載せたろ。エーっと、うちの家族ですって。」
入口で聞いていた召田輔(めだすけ)は、「あかねちゃん、大丈夫かいな。パソコンに取り付かれてるんちゃうやろな。」と笑った。
あかねは、久々の召田輔の笑顔を見て「何言うてんのん。可笑しな事言うて。」と笑い返した。
「パソコンと喋ってるさかい、可笑しなったんちゃうかと思たで。」「冗談言わんといて。」「ほんで、何やってんねん。」「これ、めだか新聞として発行しよと思て。」「どれどれ、うちの家族やて、わいとあかねちゃんとめだか、あれっ、鳥まで大きく入っとるやないか。」「言うと思た。けど、ピー子も家族やもんね。」
召田輔は横目で見て「家族でっか。まあ、ええか。わいはめだか作りに頑張りまっさ。」と言って、温室へ上がって行った。
あかねは「急に人が変わったみたいになって、どないしたんでしょ。」と、首をかしげていた。
そして、忍耐の冬が過ぎ、春の訪れと共に通販の注文も少しずつ来るようになり、めだかの家への来客も戻ってきていた。
しかし、二年前に比べると三割にも満たない状況で、あかねが「うそーっ。」と言うほど全国にたくさんのめだか屋が出来、何処も通販をしている状況になり、めだかの家にも逆風が吹き続けていた。
召田輔は相変わらずの調子で、常連客と世間話の相手をしながら、めだかの飼育に励んで、独り身の頃と同じ生活に戻っていた。
夏が過ぎ秋風が吹き始めると注文が減っていく通販に、あかねは頭を痛めながらも、何時もの調子で接客している召田輔を見て「気楽なもんねェ。」と言いながら、心は充実していた。
冬になると金策に走り回り、爺さんの援助も受けて、それでもギリギリの生活が続いた。
そうして、結婚して四年目の春を迎えていた。
家計簿を見ながら「また、今月も赤字よね。」と嘆いているあかねの背中を、召田輔はツンツンと突いて「そろそろ、売り出ししまっせ。」と笑った。
「何を。」と言うあかねの手を引いて温室の奥へ上がって行き、整然と並べられた水槽を見せた。
あかねは、それを見て「わあーっ、凄い。」と叫んだのだった。
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