去年、車で出張の帰り、高速道路で自爆事故起こした。自損事故で誰も巻き込まなかったのは不幸中の幸いだったけど、買って1年4ヶ月しか経ってなくて、しかも車両保険に入ってなかったせいで、まる損の廃車。労災にはなったものの、最近の車は性能がいい。無理やりこじつけの「むち打ち」で3週間くらいカラー巻くくらいのもの。体の痛みより出費の痛みが大きい。

  今の仕事は、多分傍目にはとても面白い仕事に見えると思う。実際、面白い事は事実。でも、胃に穴が開くようなストレスの多い仕事であることも事実だし、部下も居ないのに肩書きだけついてて、一人で何もかもこなしてかけずりまわって仕事してる。にもかかわらず、往々にして「隣の芝生は青い」のだ。だから、周りの人間は、私の仕事の面白そうな部分だけしか見ない。そして、それをうらやましがる。

 まあ、別に、勝手にうらやましがられる分は構わないけど、「部下にしてください」と、言ってくる男が居るのが不愉快なのだ。それが、純粋に仕事として、言ってくるならいいとしても、それを口説き系の台詞にしていることがはなはだムカつく。

  私は決して美人ではないが、昔から、ある特定のタイプの人間に好かれる。

先般のMさんのような、切れる、クールで、少々情の薄いタイプ。このタイプの人間は、だいたい不倫。5人くらい付き合った事があるけど、まさしくこのタイプ。加えて私が「スーツフェチ」なもんで、不倫でも不満がない。(つまり、カジュアルな格好で、休日のデート、なんて望まない)目下Mさんはロックオン状態だけど。

  それと、もうひとつのタイプが、年下、頭はいい、年増好み(まぁね)、そこそこのルックス、自意識過剰、いまひとつガキ、というカテゴリのオトコ。これもうまく付き合う分には楽しい。遊び方も心得てるし、対等に話もできるし、「おねえさま」として尊重してくれる。なかなかカラダの関係にまでいたるケースはまれだったけど、友達として付き合っているのは何人も居る。

 今、ムカつくオトコはまさしく、後者。しかも、厄介なのは、私も若くないが相手もそうだということ。30も半ばになって「年増好みの自意識過剰のガキ」なんて、ただのバカ。ようは相手の気持ちを察するとか、気遣うなんて芸当ができないから私をイラつかせる。お互い若けりゃ、経験も少ない分、許容もできたかもしれないけど、百戦練磨、いろいろ経験つむと、どうしても採点が厳しくなるってものでしょ。

  で、去年の年末近い出張最後の夜。そのオトコは、そんな調子で言い寄ってきた。大体、私はニブい。口説かれてもなかなかそれに気づかない。それでも、流石の私も判るくらいの、まぁ、下手な口説きだったのね。支店長たちと散々飲んで、帰ろうとしても「次に」「次に」と、終わろうとしない。

  翌日、車で帰らないといけないから、こっちはかなりイラついてるのに、帰らせてくれない。挙句、自分がホテルまで送りますと強引についてきて「飲みに行きましょ」と、誘う。

中までついてきそうな勢いなのをとどめて部屋に行けば、携帯がなる。何で、知ってるの?。

  カーテン開けてください、だって。ストーカーかっ。

仕事に支障がなきゃ「ざけんな」と、言ってやりたいとこだけど、「仕事に関係ないところで人間関係、やりづらくするのはやめましょうね」と言って、携帯の電源オフ。

  だけど、ベッドに入ってから、だんだん、むかむかむかむかむか。年増の独身オンナは簡単に落ちるとでも思っていたのか。私って、そんなに物欲しげにしてたのか。寝つきのいい私が、1時間近く、イライライライラ。

 で、翌日の帰りに、高速道路で居眠り、クラッシュ。怒りのぶつけどころがなくて「あのバカオトコがいらんこと言ったせいで事故った」と、自分に言い聞かせて、怒りの矛先を変えてしまっているというわけで。

ま、これを、一般に「逆恨み」って、いう、のかな。