妄想、BL(M×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。












《side  N》

いやいや、冗談だよね?

「監督、焦るのは分かりますが・・・ヤケになったらダメです。
実力派の女優さん達に片っ端からオファーしましょうよ」

「いや、今までの女優さん達でダメならもう・・・。
二宮くんは男だし舞台やってたわけだし、松本くんにそんなメロメロにならないでしょ?
顔はメイクでいくらでも女性に見せられるから。
ね?ね?お願い!
ちょっとやってみて」

演劇やってたこと誰にも言ったことないのにどこで調べてきたんだ・・・。
俺の脚本を高く評価してくれて、今回プロデューサーに俺を猛プッシュしてくれたのがこの監督だけにここまで頼まれたら嫌とは言えない。

「分かりました。
やってみますけど・・・俺、演劇は趣味でやってただけですからね?」

期待はしないでくださいよ?と念を押して支度に向かった。
さすがはプロのメイクさんに衣装さん。
幸い、今までの女優さんとそこまで身長が変わらなかったこともあって衣装は少しのお直しで済み、かつらを被ってメイクしてもらったら自分でも驚くくらい男っぽさはなくなってた。

「すごいですね!女性にしか見えない」

「二宮さん、中性的なお顔立ちなので派手メイクも合いますね」

え、あ、そうなの?
自分的にはけっこう男っぽいと思ってたんだけど。

慣れないヒールで歩く練習を少ししてから、いよいよ最初のシーンに挑む。

その前に。
お店の入り口で待機してた松本さんに挨拶をしに行った。

「なんか、俺が相手役やることになっちゃって・・・男なのにすみません」

顔合わせの時に脚本家として紹介されてるからまさか共演することになるなんて松本さんもびっくりだろうな。

「いえ、よろしくお願いします。
俺、二宮さんの輪郭とか好きなんでむしろ嬉しいです」

キスシーンやベッドシーンとかもあるのに男でごめんね、って言ったらギラギラな笑顔で手を握られながらそう返されて、しかも近くに寄るとすごくいい匂いがする。

これは・・・男でも堕ちるわ・・・って密かに気を引き締めた。
俺が最後の砦にならなくちゃ。


よにの再開嬉しいですね(*´∀`*)
ブラぺコラボカフェ第二弾も始まりますし✨