潤くん、改めてお誕生日おめでとう✨
こちらはoriさまよりいただいたアイデアを元に書かせていただきました、末ズのお話です😊
今日はお誕生日なので2話アップ、明日から1話ずつアップしていきます。
全20話、よろしくお願いいたします🙇‍♀️



妄想、BL(M×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。










《side  N》

「・・・なんだあれ」

監督にお願いして見に行った現場で、思わずぼろっと声が出た。

今撮ってるのは最近じわじわ注目されてきた若手イケメン俳優、松本 潤が初めて挑戦する恋愛映画のラブシーンなのだけど・・・。

俺が書いた脚本は結婚詐欺をしかける女がだんだんカモに本気になってくって設定だから女は百戦錬磨じゃなきゃ困るわけ。
あんなさ、松本潤と目が合っただけで頬染めて目逸らすような処 女みたいな反応されたら台無しなわけ。

「・・・監督、ちょっと」

現場のことには口出ししないつもりだったけど、我慢出来ずに監督に近寄った。

⭐︎⭐︎

数年前まで俺は小さな劇団の団長をやっていた。
元々お芝居をするのは好きだったけど、さすがにそれで食べていけるとは思っておらず趣味で小さな劇団に入りお芝居をする傍ら、普通に大学を出て会社員となった。

だけど会社員になって2年後、劇団の団長が体調悪化により継続が難しくなってしまった。
もう80歳くらいだったし、逆によくここまで引っ張ってくれたと思う。

小さな劇団ではあるものの団員もそこそこいて、中には時々テレビに出たりそれで食べていっている人もいる。
小さい頃からお世話になっている団だし、なくなるのは嫌だ、と一念発起。
大学で経営を学んでいたし、会社員を辞めて俺が後を引き受けた。

劇団を運営する傍ら、脚本を書くことにも興味があって独学で勉強していたところ、ある映画雑誌に大手の映画会社がスポンサーとなっている脚本新人賞の応募要項がのっていた。
大賞を取るとスポンサーの会社が全面バックアップでその脚本で映画を撮ってくれるらしい。

俺くらいの才能なんてその辺にごろごろしてるだろうしなぁ、と諦め半分で応募したところなんと大賞を取ってしまい、さらにその映画が予想以上に好評で、ありがたいことにちらほら脚本の依頼が来るようになった。

今回は「新進気鋭の脚本家と今大注目の若手実力派俳優がコラボ!初の濃厚なラブストーリー!」という触れ込みで映画を撮りたいそうで、松本 潤を主人公にそういう脚本を書いてほしいとの依頼だった。