妄想、BL(M×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。










《side  N》

あのケンカから、潤くんとはちゃんとした恋人になれたような気がする。

好きになるほどに「嫌われたらどうしよう」とかいろんなことを考えて言いたいことを飲み込んだこともあるけど、あれからはきちんと伝えることが出来るようになったし、「好き」とかそういうことも前は恥ずかしくてあんまり言えなかったけど最近は素直に口に出せるようになった。
ちょっとは恥ずかしいけどね。

あの日。
潤くんが「幸せ」って泣いた、その涙を見たことが大きいかもしれない。
こんな僕を好きになってくれて、側にいてくれて、それを泣くほど幸せだと思ってくれる。
そんな潤くんのことが、僕も泣くほど大好きだと改めて思った。

⭐︎⭐︎

今日は2回目に付き合った日からちょうど5年。
記念日を覚えるのが苦手な僕だけど、さすがにみたらしの命日ってこともあって付き合った日は覚えてる。

毎年この日はみたらしを偲びながらささやかにお祝いしてるから、今日は潤くんは午後休、僕も早上がりにしてある。

ほんとは僕も午後休にしたかったけど立て込んでる案件があって午後まで食い込んじゃった。
いつも潤くんがちょっと豪華なご飯を作ってくれるから、お昼は軽めに済ませていいお酒を買って帰ると早くもいい匂いが玄関まで流れてきた。

「ただいま」

「おかえり。着替えておいで」

今日のご馳走はなんだろう。
潤くんのお料理はおしゃれすぎて、もはや匂いだけじゃ全然分からないし、ちょくちょく名前聞いても「どんなお料理?」ってことがあるけど、美味しいのは間違いない。

ウキウキしながら手を洗い、着替えてリビングに戻るとインターホンが鳴った。
モニターを見ると宅急便。

「ごめん、カズ出て」

宅急便のお兄さんが持ってきたのはすごく大きな箱だった。
しかも僕宛で、送り主は・・・潤くん?

「潤くんから何か届いたんだけど笑
同じとこ住んでるのになんで?」

「ちょっとね。開けてみて?」

エプロンを外しながらこっちに来た潤くんに促され、巨大なダンボール箱を開けると、出てきたのはバラの花束だった。

「え・・・」

「これ、108本あるんだけど意味知ってる?」

「いや、知らない・・・」

予想外の花束を抱え立ち尽くす僕の前に潤くんが跪き、僕に向けてパカっと小さな箱を開けた。

「意味はね、“結婚してください”だよ」

明日最終話ですー☺️

ちょっと今日のにのちゃんが可愛すぎて・・・もう・・・棒持ってからの動きなに・・・飼いたい・・・😭