妄想、BL(M×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。
《side J》
「えっと、まずはごめんなさい」
正面に座ったカズがしゅんと頭を下げる。
「僕、潤くんにひどいこと言っちゃった」
それからカズはなんで不機嫌だったのか、なんで「関係ない」なんて言ったのか、きちんと説明してくれた。
え、それってさ、ヤキモチ・・・?
カズってわりと淡白だと思ってたからまさかヤキモチ焼いてくれるなんて夢にも思ってなくて、ちょっと顔が緩んじゃう。
でも俺がカズにストームのこと隠してたのも今回のケンカの原因の1つなわけで・・・ヤキモチに喜ぶ前に俺も謝らなきゃ。
「俺、実はストームってアイドルグループにハマってて、なぎささんはその推し活の師匠ってかいろいろ教えてくれる人で・・・いい歳した男がアイドルにハマったなんてなかなか言えなかったから。
誤解させてごめんな」
カズは「良かったぁー」って笑って、「今度ストームのDVD見せて?」って興味を示してくれた。
カズも好きになってくれたらこれから2人でライブとか行けるし、きっともっと推し活が楽しくなるだろうな。
「これからはお互い何でも言うようにしよう?」
今回のことってお互いの変なプライドのせいで小さなすれ違いが大きくなっちゃったせいだと思うから。
せっかく再び巡り会えたのに、またダメになるのかなってすごく怖かった。
何億の人がいる中で出会えただけで奇跡なんだから、この出会いをもっと大切にしなきゃいけない。
だから、どんな小さなことでもちゃんと伝えていきたい。
カズも頷いてくれた。
なんだか雨降って時固まるというか、以前よりもカズとの距離が近付いたような気がする。
昔もこうしてちゃんと話し合ってたら別れることもなかったのかな。
でも、昔があったから今なんとか解決しようとしてるんだよな、きっと。
「じゃあ俺、お風呂入ってくる」
無事仲直り出来たことにホッとして席を立ちリビングから出ようとしたら後ろからあったかい塊が背中に抱きついてきた。
「ねぇ潤くん、お風呂の前に・・・シよ・・・?
ずっとシてないから、お風呂待てない」
思えば昔も今もカズから誘ってきたことは一回もなくて、やっぱり俺の方がカズのこと好きだよな、なんて思ってたからこの行動には完全にやられた。
ちょっともう・・・反則すぎるよ。
すぐにカズを抱っこして寝室に連れてった。
明日は家族とブラックペアンコラボカフェに行ってきます😊
楽しみ✨