妄想、BL(M×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。
《side N》
潤くんが来てくれるまで頭が全然回らなくて、ただみたらしを抱いてることしか出来てなかった。
潤くんに言われてようやく、女の子であるみたらしを最期にお花で囲んであげるとか、お腹が空いてるだろうからご飯を、ってことに気が付いた。
潤くんはみたらしにもいつもの大好きだったご飯を買ってきてくれていて、みんなで食卓を囲んでると潤くんのご飯でお腹がほんわりあったかくなってきて・・・気が付いたら僕の目からはぼろぼろ涙が溢れていた。
場がしんみりしちゃうとみたらしが笑って虹の橋を渡れないと思って我慢してたけど、潤くんに抱きしめられて「我慢しなくていいんだよ」って言われたらどっと感情が溢れてきて、潤くんの肩に顔を押し付けてわぁわぁ泣いてしまった。
そうだよね。
きっとみたらしも、僕が無理に笑ってたらかえって心配するね。
たくさん泣いたら少し気持ちが整理されたような気がして、次の日はみたらしを落ち着いて見送ることが出来た。
潤くんがいてくれて良かった。
昔はちょっと行き過ぎてたところもあるけど、相変わらず潤くんは頼りになるし僕もつい甘えてしまう。
友達なんだから甘えすぎてもダメだと思いながら、再びよく一緒にいるようになって昔より穏やかになった潤くんにどんどん惹かれてる自分もいた。
みたらしは空に行ってしまったけど、僕のことを心配してなのか潤くんは変わらずちょくちょく来てご飯を作ってくれたり、一緒にみたらしの思い出アルバムを作ったり、ゲームしたりしてくれる。
優しいところも変わってない。
だからまた付き合うことになったのは自然といえば自然だった。
みたらしの一周忌の時、ペット用の共同墓地に一緒にお参りに行ってその帰り道。
「これからは俺がずっと側にいたい。恋人として」
って言われた。
たぶん昔のことはまだ潤くんの中に小さな痼りとして残ってると思うけど、もう一度僕と始めようとしてくれた、その勇気も嬉しくて、「またよろしくね」ってそっと指を絡めた。
別れた日から、また潤くんと恋人同士になれる日が来るなんて思ってなかったから。
繋いだ手の温度が嬉しくて、人目も気にせずずっと手を繋いでいた。
ハンドク!を見てずしーんてなって、恋つづを見てるのですが・・・めっちゃ小っ恥ずかしい笑