妄想、BL(M×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。










《side  J》

仕事中、珍しくカズから電話が来た。
いつもなら気を使ってメールか、電話ならお昼休みとか終業を見計らってくれるのに。

その時点である程度覚悟はしてたけど、「みたらしが・・・」ってカズの泣きそうな声を聞いたらやっぱりショックは大きかった。
カズのことも心配で、すぐに他の先生に後のことを頼んでカズの家に向かった。

カズはみたらしをずっと抱っこしていたようだ。腕の中のみたらしはすでに冷たくなっていたけど、その顔は少し笑ってるようで・・・最期まで楽しかったんだろうなって思った。

「潤くん。すぐ連絡しなくてごめんね?
みたらし、最期に潤くんにも側にいてほしかったかもしれないのに、僕、頭が回らなくて・・・」

2人並んでみたらしを撫でながら、カズが今朝からのみたらしの様子とかを話してくれる。

「いや、大丈夫。みたらしもその辺は分かってるだろうし、カズがずっといてくれたならきっと喜んでると思うよ」

みたらし、朝から具合悪かったのか。
カズはずっとつきっきりだったんだろうな。
ご飯も食べてないかも。
それより、泣いた跡がないのも気になった。

「カズ。みたらし綺麗にしてあげよ?」

きっと何も考えられないだろうカズに代わってダンボールにタオルを敷いてみたらしを寝かせ、買ってきたお花を周りに飾る。
カズと一旦外に出て、みたらしがよく食べてた草や花も摘んできて入れた。
それから葬儀屋さんに連絡すると、明日の午前に来てくれるそうだ。

「じゃあみんなでご飯食べよ?食べれる?」

食欲ないって言われるかと思ったけど、こくっと頷いてくれて安心した。
さっぱり食べられるように梅を混ぜ込んだご飯とお味噌汁、冷奴に焼き魚を用意して、みたらしにも好きだったご飯とお水を供える。

「いただきます」

ゆっくりご飯を食べながらみたらしの思い出をぽつぽつ話してると、カズの手が止まって・・・その目からぽたぽたと涙が溢れていた。

やっと・・・泣いてくれた。

「カズ。我慢しなくていいよ」

声を抑えて唇を噛み締めてるカズをそっと抱き寄せ頭をぽんぽんすると俺にしがみついて泣き始めた。
こうやって少しずつ悲しみを思い出にしていけたらいい。

きっと1人じゃ泣くことも出来なかったカズを、これからはちゃんと守りたい。
俺がそばにいたいって強く思った。


天城先生のシャツってなかなか攻めた柄のものが多い気がするんですが、似合うのがさすがにのちゃんって感じしますね😊
あの柄は一般人にはなかなか着れないな(^◇^;)