妄想、BL(M×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。










《side  J》

カズと会ったのは大学の入学式。

ここのとこ温暖化の影響なのか、4月のこの時期には桜は散ってしまっていることが多かったけど何年ぶりかに桜満開の入学式になって「きっと日頃の行いがいいからだ」なんて自画自賛しながら式が終わってから中庭の桜を眺めていた。

青空に薄いピンクの花がよく映えて、写真を撮っておこうとスマホを取り出した。
なかなかいい構図にならなくてあれこれ角度を変えたり、立ち位置をずらしながら試行錯誤しているとスマホの画面に男の子が入り込んだ。

うわ。桜の精みたい。

スーツ姿だから同じ新入生だろう。
肌が透けるように白くて桜を見上げる目は琥珀色でうるうるしてて、薄い唇と顎の黒子が色っぽい。
ひらひらと舞う桜の花びらに包まれてすごく幻想的だった。

思わずシャッターを切る。

カシャッと人工的なシャッター音が鳴り、その音で彼がこっちに目を向けた。

「あ・・・ごめん、勝手に写真なんか撮って・・・。
なんか絵葉書みたいだったからつい・・・」

知らない人に写真撮られるとかよく考えたらめっちゃ怖いじゃん、と思って慌てて弁解する。

「そんな絵葉書みたいだなんて。
・・・見せてもらっても良い?」

怒って「すぐ消せ」って言われても不思議じゃないのに、彼はふふっと笑って近付いてきた。
笑顔になると急に幼くなる。

「こんな感じ」

「わぁ。僕じゃないみたい。写真撮るの上手いね」

「良かったら送ろうか?・・・って勝手に撮っといてあれだけど」

こうして彼、二宮 和也と連絡先を交換し、あっという間に仲良くなってすぐに「カズ」「潤くん」って呼び合う仲になった。

カズは応用生物学科、俺は歴史学科だけど1年のうちはほとんど一般教養だから同じ授業が多いし、なんだかんだ一緒にいることが多かった。

カズは見た目の可愛さと人懐っこさで男女問わずモテモテで、一目惚れした俺としては気が気じゃない。

明らかにカズを狙ってて必要以上にベタベタ触ってくる奴もいるし。
しかもカズはそういうの全然気付いてないっぽくて、今は一番仲良しな友達のポジションだけど、早く恋人ポジションにならないといつ横から掻っ攫われても不思議じゃない。

カズと同じ学科の相葉くんなんてカズとバイト先も一緒だし、かなり仲良しみたいで油断ならない。

モニタリングからの夜会、そして特大の大宮爆弾投下にデジにのちゃんからのメッセージ・・・と心臓がいくつあっても足りない夜でしたねー😊
にのちゃん、翔くんともよく会うって言ってたし嵐が住む用エリアみたいのあるのかな?