妄想、BL(N×M+O×N)のお話です。
CPが複雑です。何でも大丈夫な方のみお進みください。
BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。
《side O》
「いらっしゃーい!」
「こんちは。翔くんは・・・まだか。今日来るかなぁ?」
「こないだやっと仕事落ち着いたって言ってたから、来るんじゃないかなー?」
軽く夕飯を済ませてからバーに行くと、翔くんはまだ来てなかった。
カウンターの隅っこに座ってハイボールをちびちび飲みながら翔くんを待ってると、1時間くらいして扉が開いてスーツ姿の翔くんが入ってきた。
相変わらずイケメンだ。
「ちはー。お?智くんじゃん、久しぶり」
「なんか、翔ちゃんに話があるみたいだよ」
「あ、そうなの?何々?」
いそいそ俺の隣に座り、ビールと適当なおつまみをお願いする。
どう切り出すかなぁ・・・。
SとかMとかやや話しづらいけど、周りにお客さんもそんないないし個室借りるまでもないか?
「えっとさ、その・・・翔くんて今好きな人とか恋人いるの?」
「いないよ。やっぱ1人は寂しいし恋人いてくれたらいいんだけどね。
もしかして誰か紹介してくれるの?」
ただの恋バナ風に切り出してみると翔くんから食いついてきてくれた。
「紹介っていうか、落としてほしいっていうか・・・」
「何それ、どういうこと?」
「あのさ、翔くんてS?」
「性 的指向のことならSだけど」
「あ、じゃあぴったり!」
だからどういうことー?!って頭の上に?をいっぱい浮かべる翔くんに辿々しく説明した。
俺の好きな人がほんとはMなのにSに見られるせいでSとして振る舞わされてること。
代わりに仕事の待遇を良くされてること。
このままじゃ俺の方を向いてくれない上にSのフリは辛そうだから辞めさせたいこと。
だから翔くんに相手のMを落としてもらいたいこと。
上手く話せない俺の説明を、途中質問を挟みながら辛抱強く聞いてくれた翔くんは話を聞き終わると目を輝かせながら「めっちゃ面白そう!のった!」って言ってくれた。
「ぱっと見俺様なのに実は可愛くてMとかめっちゃ俺好み!
智くん、共同戦線よろしく!」
良かった。
翔くん、顔もいいけど頭もめちゃくちゃいいからすげー頼もしい。
がっちり握手を交わして乾杯し、作戦会議に入った。