妄想、BL(A×N)のお話です。
BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。
《side N》
ほんっと・・・鈍感にもほどがある!
⭐︎⭐︎
僕とまーくんは小さな頃から一緒にいるいわゆる幼馴染。
初めて会った時、まーくんは太陽みたいにキラキラしてて、前の日お母さんに読んでもらったシンデレラに出てきた王子さまみたいで。
僕はすぐにまーくんのことが大好きになった。
まーくんは優しくて、いつも僕を1番に考えてくれて、いつも僕と一緒に居てくれた。
ずっとずっとこうして一緒にいられたらいいのにな、って思ってたから、まーくんが結婚ていうことを教えてくれて、「大きくなったら結婚しようね」って約束の指輪をくれた時は涙が出るくらい嬉しかった。
例えそれが飴の指輪でも。
当然食べれるはずなんてなくて、その指輪はお母さんがくれた箱に大事にしまった。
だけど小2の時、男の子同士は結婚出来ないんだってこれもまーくんから教えられた。
仮に男女だとしても「特別な好きじゃないとダメなんだ」って。
僕、まーくんのこと特別好きだよ?
でも男の子だからダメなの?
それより、まーくんは僕のこと特別な好きじゃないってこと?
あっさり諦めるってことは違ったってことだよね。
悲しかったけど、分かった、って言ってそれから結婚の話はしなくなった。
でもだからって僕は諦めることは出来なくて、飴の指輪は今でもずっと大事にとってある。
中学に上がるとまーくんはバスケ部に入り、早く登校、遅く下校になったからあまり遊べなくなった。
しかも小学校の時は僕とあんまり背が変わらなかったのに、中学に入ってからどんどん背が伸びたまーくんは女の子からも人気みたいでよくラブレターをもらったり告白されたりしてる。
なんで知ってるか、っていったらそれを報告してくるから。
「今日こんな手紙が机に入ってて。これさ、返事した方がいいよね?」
とか
「今日好きって言われたんだけど、それって恋愛の好きかなぁ?」
とか。
知らないよ、そんなん。
それが僕への駆け引きとかじゃなくてほんとに分からなくて聞いてきてるってところにもイラっとする。
ある日なんか、「かずくんは好きな人いるの?」なんて聞いてくるから、「いる」って答えてやった。
そしたらなんか動揺したみたいで、その後のゲームは凡ミスばっかりするし受け答えも噛み合わないし、挙げ句の果てに「今日はもう帰る」っていつもより早く帰ってった。
動揺するってことは少しは望みがあるのかな?
いや、期待しちゃダメだ。
だってまーくんだもん。