妄想、BL(S×N)のお話です。
BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。









《side  N》

ただそれしか愛情を伝える術を知らない動物みたいにひたすら翔と体を重ね、さすがにこれ以上はもう無理だとしばらく抱き合ったまま微睡み、ようやくお風呂場に連れてってもらった。

浴室の床に下ろされると、中から翔の熱がどろりと太ももを伝い落ちてきて、その感触にまた体がぶるりと震える。
こんなに愛されたのは初めてかもしれない。
そしてこんなに愛を伝えたいと思ったのも初めてかも。

一生分くらい出したんじゃないか、ってくらいの量の翔のを掻き出してもらってるうちに再び体は熱を持ち、最後にお風呂場で1回シてやっと落ち着いた。
ってか打ち止め。空っぽ。
ほんと俺達、どんだけだよ。

もう外はとっくに暗くて、お昼も夕飯も食べずにベッドにいたからお腹はぺこぺこだけど、卒業お祝いのご飯はもうあらかた出来ていてあとはあっためたり盛り付けたりするだけ。
仕上げ直前までやっといて良かった。

お風呂場行く前までは動ける気がしなかったけど、お風呂に入りながら翔が丁寧にマッサージしてくれたおかげでだいぶ軽くなった。
翔にも手伝ってもらいながら、お赤飯に和牛のステーキ、サラダ、グラタンなどをテーブルに並べていく。
なんかとりとめもない感じだけど、翔の好きなものばかりだからいいんだ。

ノンアルのスパークリングワインで乾杯し、「うんめー!」って口いっぱいに頬張る翔を見ながら俺も食べる。
やっぱり誰かと一緒に食べるご飯は美味しい。

俺は元々そんなに食に興味はないから毎日同じものでも全然構わないんだけど、翔が来るようになってからいろんなレシピを見るようになって、調味料もお鍋も食器も少し増えていて、それもなんだかくすぐったい。

俺も翔もいつもよりだいぶ食べたけど、それでも作りすぎちゃって残ったご飯をタッパに入れてざっと食器を片付け、コーヒーとデザートのレアチーズケーキを運んでくると、「カズ、これ受け取ってほしい」と翔が俺の手に何かを握らせてきた。

手を開いて見てみると学ランのボタン。

「第二ボタンなんだけど・・・貰ってくれる?」

「嬉しい・・・ありがと。大事にする」

なんかドラマみたい。
自分も高校生に戻ったような甘酸っぱい気持ちでボタンを受け取り、明日、ボタンを入れて飾れるような箱を買ってこようと思った。


もうすぐ赤ずきんさまのスコさん展が始まりますね✨
めちゃくちゃ楽しみ😆
私は初日にお邪魔いたします🥰