1つ前のお話はこちらです😊
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妄想、BL(O×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。
智24
柔らかくていい匂いの塊がもぞもぞ腕の中で動き、ふ・・・っと意識が浮上してくる。
目を開けるとすぐそこにかずの寝顔。
そうだ、レッスンもせずに散々愛し合って・・・身体を拭いてピロートークしてるうちにそのまま寝落ちちゃったんだ。
かずのすべすべのほっぺたに指を滑らせると口をむにゅむにゅ動かして、柴犬みたいでめちゃくちゃ可愛い。
何時だろ、とスマホを見ると夕飯の時間もとうに過ぎていた。
お昼も食べてないし、そういやお腹空いたな・・・。
ちょっと冷蔵庫の中でも見てこようか、とベッドを出ようとしたら腰にきゅっとかずの腕が巻きついた。
「・・・どこ行くの?」
「ごめん、起こしちゃった?
お腹空いたなと思って。
かずは?空いてない?」
「そういえばお昼も夕飯も食べてないね笑」
さとしでお腹いっぱいだったから、ってくふっと笑うかずに心臓が悲鳴を上げる。
最後の一段を上ったら、その先はもう平坦なんだと思ってた。
だけど、その先には沼があった。
これ以上の好きはないと思っても、まだまだ深い情愛に沈んでいく。
きっとこの沼は底無しなんだ。
「なんかデリバリーでも頼もっか」
かずはまだ動けないだろうし、かずが起きた今、1人でキッチンに立つのもちょっと寂しくてデリバリーアプリを立ち上げた。
「どうする?」
「うーん・・・こんな時間だけどラーメン食べたいな」
「いいね。じゃあ俺もラーメンにしよ。
かず、餃子食べる?」
「うん!」
醤油ラーメンに餃子をオーダーし、かずの腰をマッサージしながら待ってると30分くらいでインターホンが鳴った。
デリバリー、初めて利用したけど便利だな。
手早くスウェットを身につけて配達員さんから受け取り、ドアを閉めようとしたところであの女が現れた。
配達員さんの陰になって気付かなかったけど、家の塀のところに隠れてたっぽい。
「うわっ!」
こっちに走ってくる女にびっくりして慌ててドアを閉める。
間一髪のところで間に合った。
すぐにドアがどんどん連打され、インターホンもうるさく鳴らされる。
「智!どういうことよ?!まさかあいつ泊める気?!
別れろって言ったじゃない!
早く追い出しなさいよ!」
かずが俺んちに来るところから見てたのか?
岡田さんに電話して状況を話し、しばらくそこで様子を見ていると遠くから聞こえてきたサイレンに逃げたのか、やっと静かになった。
その後、岡田さんが来てくれたけどやっぱり女の姿はもう見当たらなかったそうだ。
「念のため明日もパトロールしますが、気を付けて」
家の周りを見廻ってから岡田さんは帰っていった。
「大丈夫?あいつ・・・来てたんじゃない?」
騒動の間に冷めちゃったラーメンと餃子をチンして寝室のサイドテーブルまで運んでいくと、上体を起こしたかずが心配そうに待っていた。
「大丈夫大丈夫。岡田さんも来てくれたし。
伸びちゃうから・・・ってもう伸びてるな笑
美味くなくなっちゃったかもしんないけど、食お?」
ラーメンは伸びちゃってたけど、初めてベッドで食べるラーメンはいつもより美味しく感じたし、お腹からじんわりあったまってさっきの不安がなくなっていった。
次はあややん💛
案外食われずいけそうで安心してます☺️
デリバリーって実は頼んだことがなくて(車があるので取りに行けばいっか、と思ってしまう)、さとしとかずが頼んだラーメンは昔ながらの銀色の箱に入れてバイクでおっちゃんが持ってきてくれるラーメンなイメージなのですが、今は麺が伸びないように持ってきてくれるのでしょうね😊
ちなみに私はこってり豚骨が好きです✨