1つ前のお話はこちらです😊
智13
「二宮さん!待って!」
腕を掴むと、振り返った二宮さんの目には涙がうっすら溜まっていて。
振り向いた反動でそれが1粒ぽろっと溢れた。
でもこないだと違って、今日の涙は秋の風鈴みたいな寂しげな音で色もくすんだグレーみたいな色。
「あの、ごめん。待たせて・・・」
「いえ。ファンの方達置いてきていいんですか?
オレのことは気にしないでもっとサービスしたらいいじゃないですか」
とりあえず謝らないと、と思うけど二宮さんが何に悲しんでいるのか分からないからどう謝ればいいのかが分からない。
だけど、二宮さんのこんなくすんだ涙は見たくない。
「いや、だって一緒にゲーム・・・」
「それよりファンの方が大事でしょ?
オレ、今日は帰りますから」
背中を向け腕を振り解かれて、思わず口から「二宮さんの方が大事です!」と声が出た。
あぁ、そっか・・・俺、二宮さんが好きなんだ。
声が、涙が綺麗だから二宮さんが特別なわけじゃない。
二宮さんだから、全てが特別なんだ。
「それは、どういう意味ですか・・・?」
「俺、二宮さんのことが好きなんです」
ただのチェロの先生に、しかも男にこんなこと言われてどう思うだろうか。
同性ということに関しては、二宮さんは露骨に拒絶するようなことはしないだろう、きっと。
この間ぎくしゃくした時もレッスンは来てくれたし。
先生なのにそういう目で見てたというところが真面目な二宮さんにどう思われるかだ。
お断りされたら、今度こそきちんと先生と生徒の距離に戻ろう。
そう決めて二宮さんを見つめると、再びその目から涙が溢れ・・・その涙はオパールの輝きだった。
「オレも・・・好きです」
・・・ほんとに?
にわかには信じられないけれど、二宮さんの涙の色と音が本当だと教えてくれる。
ぽろんぽろんと可愛い音を響かせる涙を指で掬い、唇に持ってくるとほのかに甘い味がした。
「うち・・・来ます?」
二宮さんの言葉に頭がふわふわしたまま頷いた。
次はあややん💛
あややん、ゲーマーだったとは!
私も実はスイッチを持っているのですが、コロナ禍に入った時に「少しは体を動かさねば!」と「リングフィットアドベンチャー」を買って、それだけ今もたまーにやってます。
もはやゲームではない笑
でもそれの音楽もいろいろ楽しくて、ゲーム音楽とかBGMって大事なんだなぁと思います。