お先にこちらー☺️



妄想、BL(O×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。









《side  O》

久しぶりにキャバクラに入ったものの、なんか全然楽しめない。

キャバ嬢達はみんなプロだからチヤホヤして持ち上げてくれて、今までだったらいい気分で帰れたのに。
なんだか今日は香水の匂いがやたら鼻につくし、きゃーきゃーとした高い声がうるさく感じる。

「今日はもう帰るわ」

全然上がらなくてお勘定をしようとするとあんまり酒を入れなかったからか、「えぇー。まだ全然楽しんでないじゃなーい」と嬢が胸をおしつけてひっついてきた。

前まではそれでどの娘で遊ぶか決めてたりしたけど、今夜はそれもただ鬱陶しくて振り解いて早々に店を出た。

「ただいまー」

「おかえりなさい!遅いからどうしたのかと・・・」

いつものように玄関まで出迎えてくれた二宮くんが俺の荷物を受け取りかけて急に言葉を途切れさせ、顔を強張らせた。

「連絡もなしに女遊びですか?」

二宮くんが睨んだ先を見ると襟元に口紅がついていた。

帰り際、くっつかれた時か。
だけど別に怒られるようなことじゃない。
そりゃ夕飯いらないって連絡をしなかったのは悪かったけど。

荷物も受け取らずキッチンへすたすた向かう二宮くんを追いかけながら、なんでそんな怒るのか、モヤモヤしてんのはこっちなのに、って理不尽なイライラが募る。

「別に・・・俺の勝手だろ?
連絡しなかったのは悪かったけど、お前だって彼女とイチャついてんだから俺が女遊びしたっていいだろ」

ちらっと見えた夕飯に、俺が悪いとは思いながら言葉が止められない。

「イチャついてるって何ですか?彼女なんていないです。
そうですね、大野さんの勝手ですよね。
別に大野さんが何をしようと私には関係ないですもんね」

キッチンでガチャガチャといつもよりやや乱暴に夕飯を片付ける二宮くんに罪悪感が募りながらも、「関係ない」って言葉にまた頭に血が上る。

「はぁ?じゃああれか、お前は女なら誰彼構わず外でハグしてほっぺたにキスすんのか。
あれが彼女じゃなくてなんなんだよ。
だから俺だって遊んでやろうと思って・・・」

「あれはっ!ハグしてたのは料理教室の友達で、国際結婚してる人だからハグは日常的なだけで、キスなんてそもそもされてません!
大体何で俺に彼女がいたら大野さんが遊ぶんですか!
大野さんには全然関係ないじゃないですかっ!」

「関係あるよっ!
俺!二宮くんのことが好きだから!」

・・・あ。
言っちまった・・・。


次はけいなちゃんち💛6:17です😊
ここのシーンも個人的にお気に入りなところです☺️