先にこちらからー😊


妄想、BL(O×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。










《side  O》

新しいルアーが良かったのか、船長さんが他の船より先にめちゃくちゃいいポイントを見つけてくれたこともあっていつもより数は少ないもののかなり大きなタイ、タチウオ、カサゴが釣れた。

今日は刺身でもいいし・・・捌いて冷凍しておけばいつでもいろんな料理に使えるな、って満足して家に帰った。

「ただいまー・・・」

まだ怒ってたりするかな?ってちょっと恐る恐るな声になったけど、出迎えてくれた二宮くんはがばっと頭を下げて謝ってくれて。
俺が悪いんだからこれからもちゃんと怒ってもらえると嬉しい。あ、でももう少し優しくだともっと嬉しいって話をした。

「お詫びにさ、今日は俺が夕飯作るよ。船の上で習ったやつだからあんまお上品なのは出来ないけど」

釣りの道具を片付けながら言うと、二宮くんは「とんでもない!」と首を振って「私も言いすぎましたし、私の仕事ですから」ってクーラーボックスをキッチンに持ってってくれた。

そんなら任せようかな、ってリビングに行きかけたところで「ひいぃっ!!」って悲鳴が聞こえ慌ててキッチンに戻る。

「どうした?!」

「あの、俺、魚がこんなぬめっとしてると思わなくて、てか、目!目が俺のこと見てて・・・!大野さん、クーラーボックスの蓋閉めて!」

そこには顔面蒼白でちょっと涙目になりながらクーラーボックスから距離を取る二宮くん。

え、もしかして魚捌いたことない?
てかまんまの姿の魚買ったことないのかな?
んでよっぽどテンパってんのか、今までのちょっと澄ました感じと全然違ってる。
もしかして素の二宮くんてこんな感じ?
こっちのが断然いいな。

「大丈夫、もう死んでるからいきなり襲ってきたりはしない笑
俺がやるからリビングに居ていいよ」

クーラーボックスの蓋を閉めて二宮くんをキッチンから出し、まだちょっと顔色の悪い二宮くんにハチミツ入りのホットミルクを作って持っていく。

「魚料理は食べられる?」

「はい。生は苦手ですが火の通ったものは大丈夫です。私の仕事なのに・・・すみません」

「そんな気使わなくていいよ。言葉遣いだって“私”じゃなくて“俺”でいいし、敬語も使わなくていいから」

そう言うと、やや気恥ずかしそうにしながらも「はい」って頷いてくれた。
・・・敬語じゃなくなるのはまだ先かな。


次はけいなちゃんち💛6:17です☺️