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妄想、BL(O×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。









《side  O》


挙げ句の果てに、大学は経済学部じゃないとダメだ、って言われてそっから俺はやる気をなくした。

別に行きたい学部があったわけじゃないけど決めつけられるのが嫌だったし、会社ばかりで俺のことなんか全然見てくれない親父への反発もあった。


でもなんか刷り込まれたのか、一応あんま勉強しないでも行ける大学の経済学部に滑り込み、入学後も勉強なんかほぼしなくて留年ギリギリで進学・卒業。

大学を卒業してからは完全にやる気がなくなって、親父に与えられたタワマンの一室でプータロー生活をしている。


親父に反発して縛られたくないって思いながら、結局飛び出すことも出来ずにこうして親父の脛を齧ってる俺・・・。

かっこ悪いのは分かってても何かを頑張ろうって気力もなくてなかなか前に進めなかった。


翔くんは、そんな俺の生活を見兼ねて親父が寄越してきた秘書兼お目付け役兼指導係。

秘書課にいて勉強中だったのを「歳が近いし、こういう真面目な子が側にいたら智も心を入れ替えるかもしれん」と俺のとこに派遣された。


はじめはその真面目っぷりを発揮して「タメ口でいいよ」って言っても秘書のような態度を崩さなかったんだけど、何度言っても改善されない俺の生活態度とか自堕落さに何かが吹っ切れたんだろう、ある時から敬語もなくなった。


俺のことを上司の息子だと思うのを辞めたようで、今は面倒見の良い友達みたいに、小言を言われながらも時々一緒に釣りに行ったりもしている。


「また朝まで絵描いてたの?俺、今日は他に仕事あるからもう出るけど、これ。

食べたら分別してゴミ箱に入れといてよ?」


昨日の夜脱いでソファに置きっぱなしにしてた服を洗濯機に入れながら、朝様子を見に来た翔くんが高級デパートのロゴ入りの袋を食卓に置く。


またデパ地下のお弁当か。

好きなことをしてるとつい寝食を忘れてしまい、放っとくと何も食べない、もしくは総合栄養食のバーみたいなので食事を済ませてしまう俺のために、翔くんは来れる時はいつも高級弁当を買ってきてくれる。



次はけいなちゃんち💛18:17です😊