久々にドラマを一気見した

 

話題の『ダウンタイム』

 

 

美容整形、ルッキズム、ネット炎上など

今っぽいテーマ満載ではあるものの

実はこのドラマの見応えは

娘たちの反乱にあると思う

 

 

父を越えようとする息子と

強大な権力でそれを潰そうとする父

というネタは

もはや古典的に擦られまくっているけれど

 

 

父と娘の抗争というのは

まあまあ珍しいのではないか

 

 

そこには息子とのそれと違う

切ない葛藤がある

 

 

「わたしも娘だから」

 

 

娘にとって父とは世界との接点であり

社会の縮図であり

憧れの対象でもある

 

 

その父(社会)に認められるために

娘はまず父の価値観に染まり

期待に応えようと優等生になる

 

または真逆の方向へ反発する

正反対の道を歩む

 

どちらもエネルギーのベクトルが違うだけで

父という大きな壁に囚われ

認められることを目指すという意味では同義である

 

 

しかし社会の中で自分を表していけば

いつか必ず父の枠組みから出なくてはならなくなる

 

 

その時初めて娘は

父の物差しでものを見ることをやめ

自分なりの歩幅で歩くことを選ぶ

たとえ父に認められなくても

父を超えられなくても

自分なりの価値基準で

 

 

そして

母の葛藤を理解できるようになる

それまであまりにも外(父)に向きすぎていた意識が

初めて女である「自分」に戻ってくる

 

 

父(社会)に比べ

くだらない存在だと思っていた母にも

葛藤があり苦しみがあり知恵があった

 

 

父の枠組みから出ることで

娘は初めてそんなことに気づく

 

 

このドラマでは

美容外科医の対立を軸にしながらも

父の枠組みから自由になり

自分の人生を手に入れる娘たちが

力強く描かれている

 

 

どんな業界だろうが

どんなポジションだろうが

その人を動かしている根底の原動力は

実はあまりにもシンプルだったりする

 

 

誰かに認められたい

愛されたい

 

 

あまりにも極端で不可能で甘美な欲求

 

その幻想を超えた時

人は本当の意味で自分の望みを知ることができるのかもしれない