「三ツ石神社の鬼の手形」と、生きてるってだけでラッキー!というお話。 | 花緒no心理学ブログ

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ものの見方転換アドバイザー、心理カウンセラー花緒の、昔話分析
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こんにちは!ものの見方転換アドバイザー・花緒です!
今日もご覧くださいまして、ありがとうございます(*^^*)

 

桜もだいぶ葉桜になってきましたね。

毎年、あちこちの桜がいっせいに咲くのを見るたびに、自然の力の壮大さを実感します。

 

さて、今日はそんな自然に宿る神様と、鬼のお話。岩手県に伝わる「三ツ石神社の鬼の手形」という民話をご紹介します。

 

 

ざっくりストーリー

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昔、岩手山が噴火したときに大きな岩が飛ばされて、盛岡の北山というところに落ちました。そのみっつの大岩は、「三ツ岩」と呼ばれ、そこには神様が宿っておられました。

 

そのころ、このあたりに「羅刹鬼(らせつき)」という名の一匹の鬼が住みつき、大変な悪さを働くようになりました。

 

村人たちは困り果て、「三ツ岩」に宿る神様に鬼を退治してくれるよう、願をかけました。

 

三ツ岩の神様が神通力で鬼を捕え、岩に封じ込めようとすると、鬼は猛反省し、大泣きして自分の悪事を詫びます。そして、もう二度と悪さはしないから、許してくれと懇願しました。

 

神様はすこし気の毒に思い、二度と悪さをしないという証文の代わりとして、三ツ岩のひとつに手形を残すよう命じました。

 

鬼は岩に手を強く押し当てたので、怪力で岩がめり込み、手形が残りました。

 

そうしてこの地方は鬼がもう来ないという意味から「不来方(こずかた)」という地名で呼ばれるようになりました。また、県名の「岩手」もこの話から来ています。

 

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この三つの石がある「三ツ石神社」は、岩手県盛岡市名須川町の桜山神社に現在もあり、観光スポットとなっています。
岩手に伝わる「さんさ踊り」も、そもそもは鬼の退散をよろこんで「さんさ、さんさ」と踊ったところから来たということなので、この県は鬼と密接なかかわりがあるんだなあと不思議な気持ちになります。県全体がパワースポット?w

 


さて、このお話を心理学的にみるとどうなるでしょうか?

 

「鬼」については全国各地に伝わる昔話で頻繁に出てきます。

人間の邪悪な一面や、ライバルなどを指すことがありますが、精神的・肉体的に入り込んでくるよくないものの意味もあります。

 

また「手」というのは、チャンスをつかむ積極性や、物に対する執着心を表すことも。このお話では手形だけを残して鬼が去っていますので、執着していたなにかを手放したとみることができます。

 

そして鬼を追い出したのが「神様」ということは、人の力の及ばないものを示します。

 


もし、この地であったことを、昔話として伝えているのだとしたら?

 

昔、この地方で伝染病が流行った。人々がたくさん亡くなり、残った者たちは神様に祈るしかなかった。ですが病はなかなかおさまらない。・・・最終手段として、生き残った人々は住み慣れたその地を捨て、すこし離れた土地に移り住むことにした。結果、病原菌から距離を置いたことでやがて伝染病は落ち着いた・・・・ということだったのではないでしょうか。

 

鬼は、病原菌だったわけです。

 

たとえばコレラ菌などは、伝染力がとても強く、発症したら下痢や嘔吐で急速に水分を奪うため、昔はたくさんの人々が命を落としました。ばたばたと人が倒れていく様子は、まさに鬼のような目に見えない何かに襲われているように映ったでしょう。


わたしたちの命は、たくさんのご先祖様の命を継いでいます。

 

皆さん、思い出してみてください。


生まれてから現在に至るまで、「あのときは下手したら死んでいてもおかしくなかった」と思うような経験を、されてきませんでしたか?

 

たとえば事故にあったとか、

 

インフルエンザで高熱が長く続き、入院したとか。

 

小さいころ、なにかを誤飲したとか。

 

今生きているからすっかり忘れていますけれど、「下手したら死んでた可能性もあった」という経験をされている方は、けっこう多いはずです。

 

実は「生きている」のって、当たり前じゃないスゴイことなんですよね。


生きているっていうことは、それだけでラッキーなんです(*^^*)

 

そう考えたら、毎日毎日をただ過ごすのはもったいなくありませんか?

 

目標を持って、毎日ひとつでいいから目標に近づく(関連する)ことをなにかやってみる。本を読むでもいいし、調べ物ひとつするでもいい。


でもそうやって毎日やっていると、少しずつであっても確実に、目標に近づけます。

 

せっかく幸運に恵まれて生きているんですから、時間は大切にしましょう♪