「夜泣き石」と、大自然の優しさ | 花緒no心理学ブログ

花緒no心理学ブログ

ものの見方転換アドバイザー、心理カウンセラー花緒の、昔話分析
ウェブサイト http://hanaoplanning.com/

こんにちは!ものの見方転換アドバイザー・花緒です!
今日もご覧くださいまして、ありがとうございます(*^^*)

 

今日は寒いですねぇ!わたしの頭の中が春なので、寒いのは気のせいだと思っていましたが、外はやっぱり寒かったwww(←能天気)

 

さて、今日ご紹介する昔話は、わが福島県の会津地方に伝わる民話「夜泣き石」です。福島県って、東日本大震災で福島第一原発が騒がれる以前は「日本のどこにあるかよくわからない」とよく言われる、印象の薄い県でした(苦笑)でも、「福島」は知らなくても「会津」は知っているという方が多かった。

 

会津白虎隊や鶴ヶ城は全国的に有名ですものね(*^^*) 

そんな会津に伝わる、ちょっと怖くて心温まるお話です。

 


今回はざっくりじゃないストーリー

-----------------------------------

 

昔、お侍と妻の夫婦がおりました。夫婦には幼い男の子と、生まれたばかりの赤ん坊、ふたりの子供がおりました。

 

ある日、お侍が無実の罪を着せられ、切腹させられることとなりました。当時は妻子も同罪として命を奪われるのが普通だったので、妻は子供二人を連れて、すぐに逃げ出すことを決意。夜の闇にまぎれて、男の子と手をつなぎ、赤ん坊を胸に抱いて、とにかく遠くへと山の中を走り続けました。

 

どれだけ走ったでしょうか。


男の子が疲れ切って、立ち止まってしまいます。もう走れない、疲れた・・・・


母は追手が心配でしたが、わが子のために少しだけ休むことにし、近くにあった大きい岩のそばに身を寄せました。

 

男の子は岩によりかかると、疲れからあっというまに眠りに落ちました。

 

母は、男の子の寝顔を見ながら、考えました。このまま一緒に逃げても、女子どもの足では逃げ切れないだろう。でもこの子ひとりならいい人に拾われて、生き延びることができるかもしれない・・・。

 

そして、母は男の子をそのまま起こさずに、持っていたお金を男の子のそばに置くと、赤ん坊だけ連れてその場を立ち去りました。

 


どれぐらい眠ったのでしょうか。ふと男の子が目を覚ますと、お母さんがいません。真っ暗な山の中にたったひとり。不安と怖さで、男の子は泣きはじめました。

 

すると、暗闇から母親が呼ぶ声が聞こえてきました。「こっちだよ、おいで」と優しく呼ばれ、男の子が声のほうに走り出そうとしたのですが・・・・

 

不思議なことに、今まで寝ていた岩に足がくっついて、どんなに力を込めてもはがれません。母が呼ぶ声は続いていましたが足は石から離れず、そのうち疲れてまた眠ってしまいました。

 

次に目を覚ました時、男の子はたくさんの大人たちに囲まれていました。父親であるお侍が無罪だったことがわかり、逃げた妻子を保護するために探しに来てくれたのでした。近くに魔物がいて、今追い払ったのだとも。

 

母の声は、男の子を食おうとした魔物の声だったのです。


ですが身を寄せた岩が男の子を不憫に思い、足止めをして助けたのでした。

 

男の子はその後、立派なお侍になりました。


そしてこの岩は、子どもが夜泣きしたときに参ると泣き止ませてくれるとして、祀られた

ということです。

 

-----------------------------------


このお話は、昔から自然の力を神と崇めた日本人ならではの民話だと思います。大自然には恐ろしいものもいるけれど、守ってくれる自然神もいるのです。

 

興味深いのは、「大きな岩」の心理学的意味。


前途を邪魔する障害と、それを乗り越えられる強さをあなたは持っているんだよ、と教えてくれているんです。小さな男の子の将来に対するメッセージが込められているかのようです(*^^*)

 

自然は優しいですね、そして力強い。

 

 

わたしたちは、普段、まわりのひとから「あれをされたい、これをされたい」とばかり考えがちです。そしてその期待が裏切られたり、不安が解消されなかったりすると、怒りが湧いてきて相手を責めます。「あなたが~してくれないからわたしがこんなに苦しんでいる」と、自分を「被害者」、相手を「加害者」にしてしまいます。

 

でも、それは本当はちがいますよね。

 

相手に勝手に期待したのは自分。
相手に裏切られた!と思い込んだのも自分。


起こったことを「問題」と認識した時点で、それは「問題」に変わるんです。

つまり、今あなたがなにかに悩んでいるとしたら、それを「悩み」として作り出してしまったのは、あなた自身であるということ。


そんなときは、一度冷静になって、おおもとのところから考えを変えてみると、新たな道が開けたり、気持ちが軽くなったりして、やがて問題は解決していきます。

 

ポイントは、「感情的にならないこと」。冷静になって、第三者のように自分を俯瞰でみてみるのです。


こんなときおすすめなのは「自然のパワーを借りること」です。

 

近くに大きな木があったら、その幹に触れてみましょう。
大きな岩があったら、ごつごつした岩肌に触れてみましょう。
人智の到底及ばない、「自然のパワー」を感じてみましょう。


想像で構わないんです。やってみたらわかりますw
小さいことに悩んでいる自分なんて、小さく感じます。

そして頭がスッキリ落ち着くはずです。

 

自然は、優しくて力強い。

 

決して甘やかしてはくれないけれどw

 

特に今は桜がキレイですから、おすすめです!!