ヤカンに火傷したような熱さです。台風一過の暑さはなく、炎炎と続く熱帯雨林のジャングル、東京ジャングル、スコールは大地を塗らし、畳、障子や襖が、スコールで濡れるのを茫然と眺めている。涼しさの追求、冷房や、冷蔵庫ではなく、自然の寒さが欲しい



御子達は、南国生まれで、この暑さはまだ甘い、キラウエア火山の上で、盆踊りをしたいとのたまわっている。
 
 凶気の沙汰だ。夏というより、アフリカ、エジプトの王家の谷は、100度、沸騰し火星と連立している。

イングランドの大英博物館は、日本人は無料だが、エジプト博物館では、王家の木乃伊は熱い金の仮面を被っている。金は、原子番号が安定しているので、熱さに強く王家の木乃伊保存に選ばれている、とガイドさんから聞いたことがある。砂漠は、金でできていて、王家の谷のファラオの墓は、金に埋もれている。金に水が入ると化学変化でコバルトダイヤになる。重量比は変わるが。

ピカピカしたファラオの木乃伊はそうして造られるのではないか。シュリーマンは言った。

 エジプト旅行で、王家の谷に行ったとき、連れの人が、水筒をバスに置き去りにしたら、硫黄で焼かれたように凹み、転がっていた。アルミニウムの熱作用だ。

私もプラスチック製の髪飾りが、紙のように縮まり

使えなくなった。歯のように、落ちていた。






太陽が、正中に輝く王家の谷など想像したくない。蠍や百足も干からびて木乃伊になっている。蠍や百足の干物があり食べたことがある。日本の蝗のようなものか。スカラベは、王家の象徴なのだろうか。



エジプトのスフィンクスを、壊して、エジプト遠征を果たしたナポレオンは、フランスから青ナイル地帯に、ナイル河沿いではなく、横切って進行した。カエサル・シーザーのクレオパトラ攻撃の進行と似ている。暑さを敬遠してエジプトに入城し、乾季に撤退したのだろうか?

スフィンクスは笑わない。知恵者は知恵者の道を行く



ああ、早く秋になるといい。