ぶどう中毒 | 花の木どうぶつ病院のブログ

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愛知県北名古屋市 花の木どうぶつ病院です。
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ぶどうの美味しい季節になりました!

ですが、「ぶどう」は犬猫にとっては中毒性のある食べ物ですポーン

今回は晩夏~初秋の代表的な果物の1つである「ぶどう」についての話ですぶどう


ぶどうは身近で美味しい果物ですが、犬(おそらく猫も)にとっては中毒性のある食べ物です。日本国内では2010年に初めて「ぶどう中毒」の報告があり、現在もぶどうの何の成分が中毒を起こすのか分かっていません。ですが、実・種・皮・搾りかす・加工品(ジュース、レーズン、レーズンを使ったお菓子・パンなど)全てに中毒性があり、ぶどうの種類もデラウェア、ピオーネ、巨峰、マスカットなど全てにおいて中毒の危険性がありますゲッソリ

 

中毒症状は、嘔吐や下痢などの消化器症状、腹痛や元気消失などが生じます。

そして、ぶどう中毒の一番の問題は「腎臓に障害が及ぶ」ということです。

*どのような症状が出るかは摂取量にもよりますが、個体差もあると報告されています。

 中毒量の基準も報告は様々で、分かっていないことが多いのもぶどう中毒の怖い所です。

 

治療は摂取直後であれば催吐処置を行います。

時間が経過し、成分が吸収されている場合には静脈点滴などを行いますが、ぶどう中毒への直接的な薬はなく、腎臓への障害が重度の場合は救命が困難になることもあります。

 

腎臓は身体の要となる大きな臓器の1つです。

腎臓は一度障害を受けると、たとえ全身状態や血液検査の値がある程度回復した後でもダメージが残り、その後の生活や寿命に影響を与えます。

 

まずは犬猫にとって「ぶどう」が中毒を起こす食べ物であることをしっかりと認識し、誤食させないように予防することが重要です!

 

テーブルにぶどうを置きっぱなしにして目を離す、小さなお子様のいるご家庭では食べこぼしなど、ぶどうの扱いには注意が必要です。誤食の可能性がある時は、ワンちゃんをケージやサークルに入れておく方が安心です。

 

ご家族の皆さんが「ぶどう」を食べる時は、どんなにキラキラの可愛い顔で見つめられても絶対に与えないでくださいね真顔

 

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