ウツボグサ(靫草)
<学名:Prunella vulgaris L. subsp. asiatica (Nakai) H.Hara>
シソ科 ウツボグサ属 多年草


各地の低山、野原や丘陵の道端など、日当たりのよい山野の草地に
群生する。匍匐性で、茎は4月頃に地表を這うように伸ばしてから、
高さが10~30㎝、直立またはやや斜めに立ち、断面が四角形である。
茎葉は対生し、披針形、全体に細かい毛が密生し、シソ科植物に
見られる特有の芳香はない。



           撮影日 2024.7.24: 群馬県(榛名山)

花期 5~7月
茎の先端に3~8㎝の角ばった花穂をつけ、紫色の唇形花を密集して
穂の下から上へと順に咲かせる。



花が終わると、夏には花穂は暗褐色に変化し、一見枯れたように
見えるところから、別名を夏枯草(かごそう)ともよばれる。


花穂は6~8月の花が終わり枯れかかった頃に採集して、天日干しに
したものを夏枯草(カゴソウ)といい日本薬局方にある生薬。
夏枯草は、消炎性の利尿剤として腎臓炎、膀胱炎、るいれきなどに
効果があるとされます。


和名は、円筒形の花穂の形が、武士が弓矢を入れて背中に背負った
道具である靫(うつぼ)に似ていることに由来する。