高山植物の成り立ちにはいくつかのグループがあります。
例えば、
・氷河期など寒い時代から分布する種では高山という寒冷な環境で
生き残っているもの
・山地に分布する種が高山の環境に適応するように対応して
変化してきたもの
などがあります。
今回取り上げるのは2番目のタイプです。
先ずはこちら
ニョイスミレ(如意菫)
<学名:Viola verecunda A. Gray >
スミレ科 スミレ属 多年草
別名 ツボスミレ(坪菫)
ほぼ日本全土に見られ、湿った場所に広く分布する地上茎のあるスミレです。
ミヤマツボスミレ(深山坪菫)
<学名:Viola verecunda A.Gray
var. fibrillosa (W.Becker) Ohwi>
スミレ科 スミレ属 多年草
撮影日 2024.6.22: 長野県-高層湿原
亜高山帯~高山帯の湿原や林縁の草地に生えるツボスミレ(ニョイスミレ)の
高山型。地上茎は匍匐し途中から発根する。
葉は丸く表面には微毛がある。基部は重なることが多く内側に湾曲して
漏斗状になる。
ツボスミレ(ニョイスミレ)と比較してもらうと葉が丸く特徴的な姿が
分かるでしょう。
一般的に高山植物では姿が小さくなったり毛深くなったりと変化すると
いわれます。まさにそのように変化したのでしょう。あまり高くはならず、
横に這って発根するなどして増えます。
標準の花は淡紫色を帯び、距は長さ2-3mm。
白色も見られ、ニョイスミレと紛らわしいタイプもある。
- - - - - 深山に生育するツボスミレでミヤマツボスミレ - - - - -