過日取り上げたオオイヌノフグリやコゴメイヌノフグリの仲間クワガタソウ属に付いてまとめてみました。
クワガタソウ属の花達をご覧ください。
クワガタソウ属(Veronica)
オオバコ科の属のひとつで、以前の分類ではゴマノハグサ科とされていましたが
最新のAPG分類ではオオバコ科に変更されました。
一年草、二年草または多年草で、普通、葉は鋸歯のある単葉を対生する。
花は単生か、茎の先端か葉腋に総状花序を作り、大きく平らに広がった花冠をつける。
一見深く裂けた放射相称の4弁花のように見えるが、実際には左右相称であり、
上側1弁はやや大きく、また下側1弁がやや小さいものも多い。
萼は大きく4裂、雄蘂は2個、花冠とほぼ同じ長さで、葯は2室。
果実は朔果で、扁平で先端がくぼむ。
今の時期、あちこちで綺麗な瑠璃色の花を咲かせているオオイヌノフグリが代表的です。
撮影:3月
同じ帰化植物のコゴメイヌノフグリやフラサバソウもよく似ています。
コゴメイヌノフグリ
フラサバソウ
3月
在来のイヌノフグリは見かけることが大変少なくなってしまいました。
4月
どの花も小さいですが、左右相称で雄蕊が2本雌蕊を挟んで向かい合っています。
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同じオオバコ科で以前ルリトラノオ属 (Pseudolysimachion )に分類されていた植物群は、
最新の分子系統解析の結果、クワガタソウ属に含まれることとなりました。
ヤマトラノオ
7月
穂になっていますが1つ1つの花は雄蕊が2本なのが分かると思います。
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最近めっきり見かけなくなってしまった花
在来種の カワヂシャ
名前の通り河辺などの水辺を好む在来種です。
6月
こちらも総状花序になります。
花はオオイヌノフグリに似ていますね。
こちらは帰化種の オオカワヂシャ
6月
カワヂシャを駆逐して置き換わってしまいそうです。
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最後に属を代表する属名になっている花
クワガタソウ です。
6月
山地の樹林下や沢沿いなどのやや湿り気のある場所に生えます。