季節の花 "ロウバイ" を取り上げます。

 



毎年正月には群馬県安中市松井田にある ろうばいの郷
香りを楽しみに花見に出かけていたのですが、今年は行けませんでした。
以前「雑草日記」の方に出した写真ですが、ご覧ください。

撮影日 2017.1.5: 群馬県



妙義山の近くにある、ろうばいの郷は3.2ヘクタールの園内に、1,200株・12,000本の蝋梅が植えられています。
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ロウバイ(蝋梅)
<学名:Chimonanthus praecox (L.) Link>
ロウバイ科 ロウバイ属 広葉の落葉低木


蝋梅は17世紀に中国から渡来した中国中部原産の植物です。
日本へは17世紀、後水尾天皇の時代に朝鮮半島を経て渡来したそうです。

高さ2~4m、幹は株立となり樹皮は淡灰黒色で、横に長い皮目がある。


ソシンロウバイ(素心蝋梅)、マンゲツロウバイ(満月蝋梅)、
トウロウバイ(唐蝋梅)などの栽培品種がある。
よく栽培されているのはソシンロウバイで花全体が黄色である。
ロウバイの基本種は、花の中心部は暗紫色で、その周囲が黄色である。
早生種は12月頃、晩生種でも2月にかけて半透明でにぶいツヤのある
黄色く香りある花がやや下向きに咲く。

英名は、ウインタースウィートと呼ばれ香りは、化粧品・香料にも
用いられ、主成分はシネオール、ボルネオール、リナロールなどの
芳香油だそうです。鎮静 、精神安定、とかのアロマセラピー効果が
あるそうです。
ほかに、火傷、解熱、せきを鎮める薬効もあります。
名前の由来は、 

透明感のある蝋細工のような梅に似た花を咲かせるからという説と、
陰暦の12月(臘月)に咲く梅に似た花であるからという説があります。
唐の国から来たこともあり唐梅とも呼ばれます。


4種類の品種を見ることができます。

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①原種

内側の短い花弁が暗赤紫色をしています。



下を向いてあまりぱっと開かないみたいですね。


                                            


②基本種

最も基本的なロウバイで原種に近いものです。

花の中心が暗赤色のもので、1月末から2月にかけて咲きます。

原種より開きが良いですね。

内側の短い花弁が暗赤紫色をしているのは同じです。

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③素芯

花の芯の暗赤色の部分がなく全体が黄色いものです。

1月が花期の中心です。

内側の花弁も黄色で、全体が黄色い花です。

最も出回っている品種だと思います。

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④満月

素芯の中からの選抜品種のようで、より丸弁で花期が早いものです。

暮れから正月にかけて咲きます。

素芯より花弁が丸みがあります。

最も早咲きのようです。

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ろうばいは挿し木や取り木での繁殖の成功率が低く実生するのが一般的です。
実生は自然交配ですから、親とまったく同じ性質が出るとは限りません。
色々と個体差が出ます。



花の後、花托が大きくなって長卵形の偽果ができ木質化し褐色で短毛を密生し上向きになります。

撮影日 2017.11.13: 群馬県

種子にはアルカロイドであるカリカンチンという毒成分をを含み有毒ドクロ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                .    撮影日 2023.2.7: 群馬県