桜が満開です。
多くの方がその美しさに酔いしれていることでしょう。

私も毎年、それが神聖な儀式でもあるかのように青山墓地の桜、皇居のお堀の桜と巡りました。それが二人のお約束。

どんなに美しい花も共に『綺麗だね』『綺麗ね』と言葉を交わしてこその桜です。
一人で見上げる桜は喪失の淋しさを募らせます。

全ての家事を終えた夜十一時、家の周囲を埋め尽くす桜を愛でるため出かけます。

通り過ぎる人のいない桜のトンネル。
馴染みの桜に声をかけます。『桜さん綺麗ね~。今年もありがとう。』

桜と私は共に響きあう命、私は一人きりになったけれど生きている、生きていく。