・・・
翌朝目覚めると、ラーモセはすでに出かけていた。突然イウイアが訪ねてきた。
「どうしたの?ラーモセなら出かけているけれど、少し待っていれば戻ってくるよ」
イウイアはどこか遠慮気味で、気まずそうだった。アルは椅子を勧めた。
だがイウイアは腰かけることなく、無理に笑いを作った。
「もういかなくちゃ。ラーモセに用なんじゃないんだ。
ラーモセがいないのを知って来たんだよ。
ラーモセがいれば僕が来たことはすぐに勘付かれるからね。
今日はエセに頼まれたんだ。アルに伝えてくれって言われた」
アルは納得し大きく頷いた。「サブやエセ、アケトのみんな元気?」
※画像おかりしてますm(__)m
あれ以来何の連絡もなく、アルは彼らの行方が気になっていた。
自分のせいでこのままラーモセたちを仲違いさせたくはなかった。
イウイアはそれに答えなかった。
「今夜、エセがナイル川のパピルスの茂みで待っているって。
アルに話したいことがあるんだって。
ラーモセには内緒で会いたいって。
だから・・・それだけ、伝えに来た」
「一緒にお昼食べない?ねえ、いいでしょう。ラーモセもきっと喜ぶよ」
アルはしきりに説得した。
「すぐに戻らないと。今日ここへ来たのはサブには言っていないんだ。
それに、もうここには・・・多分来られないと思う。さようなら」
そう言うなりイウイアは、引き止めるアルを振り切り、小さな身体を翻し走り去って行った。
アルは呆然とそれを見送るほかなかった。
それでも嬉しかった。何とかエセとはつながりが持てた。
ラーモセに友人を失わせるわけにはいかない。
アルは夜を待った。
「パピルスの詩」
※画像おかりしてますm(__)m

