虹の約束♪

虹の約束♪

「いつも喜んでいなさい・・・」

「いつも喜んでいなさい。
絶えず祈りなさい。
すべての事について、感謝しなさい。
これが、キリスト・イエスにあって
神があなたがたに望んでおられることです。」


★1テサロニケ人への手紙5章16-18★





心は憎んだり恨んだり妬んだり
イライラしたりするものではなく、
喜び感謝するためにある。

そのどちらを選択するかで、
自分の生き方を決める分かれ道となるだろう。

★「考えるにはきっかえがいる」より★





主よ。あなたは、みことばのとおりに、
あなたのしもべに良くしてくださいました。

よい分別と知識を私に教えてください。
私はあなたの仰せを信じていますから。

苦しみに会う前には、私はあやまちを犯しました。
しかし今は、あなたのことばを守ります。

あなたはいつくしみ深くあられ、
いつくしみを施されます。
どうか、あなたのおきてを私に教えてください。

高ぶる者どもは、私を偽りで塗り固めましたが、
私は心を尽くして、あなたの戒めを守ります。

彼らの心は脂肪のように鈍感です。
しかし、私は、あなたのみおしえを喜んでいます。

苦しみに会ったことは、私にとってしあわせでした。
私はそれであなたのおきてを学びました。

あなたの御口のおしえは、
私にとって幾千の金銀にまさるものです。


★詩篇119:65-72★










☆感謝と喜びを音譜




by cho









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・・・

 

ファラオに次ぐ権力者であり、実際にエジプトを治めている実力者。

そのヨセフがみんなの前に立った。

 

一斉にその視線が注がれた。アルの想像をはるかに超えていた。

 

 

 

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恐ろしく傲慢で、権力欲に支配された暴君と誰もが

その姿を描いていただけに、拍子抜けするほどだ。

 

確かに威厳があり、背丈は高く、洗練された機智に、

品性と知性との風格を備えていて、白い衣がよく似合っていた。

だがその瞳は澄んでいてとても深く優しい。

顔は美しく整っていた。

エジプト人のラーモセとは違う、色が白く髪は明るい色をした美しい顔立ちだった。

 

全員その容姿に驚いた。

恐ろしい風聞ばかり先行しそれを聞かされていたため、

ますます謎が深まるばかりだった。

 

 

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ヨセフは、あえてアルの話題は避け、本意を告げた。

 

「今回の遠征の目的は、討伐ではなく、優秀な人材を求めてのことだ。

勿論、罪人を野放しにすることは不可能だ。

しかし交渉次第で、ファラオの恩恵に与(あずか)ることは可能だ。

ただしその場合、ファラオやエジプト王朝に忠誠を誓わねばならない。

それをあなた方と話したい」

 

ラーモセの顔が曇った。

父親から王権を奪った異国の支配者に忠誠を誓えと言われたのだ。

内心穏やかではないだろう。話は続く。

 

 

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「今や知っての通り飢饉が続いている。

だが我がエジプトのファラオの倉庫には豊富な食糧が蓄えられている。

ピトムには王の倉庫の都市も建設された。飢饉はまだ六年続く。

私の神は、七年の豊作と七年の飢饉を定められた。

現在ファラオの軍隊は最強で、よく訓練され、武器も整っている。

騎馬隊には馬車えをいつでも出陣に備えさせている。

騎馬隊には戦車をいつでも出陣に備えさせている。

東西南北に宿営所を設け守らせており、

ピーソペドに『君主の壁』を建て完璧な砦となった。

しかしネズミはどんな小さな穴からも侵入する。餓えたネズミは猫をも噛み付き襲う。

ファラオの倉庫は鉄壁でなければならぬ。ネズミの抜け穴は、ネズミだけが見つけらる。

そこでアケトに関する噂が私の耳に届いた。さっそくその噂のアケトに会ってみたくなった。

人を殺生せず物を盗むが、火のように攻め、風のように走り、去った後は林のように静かだと聞いた。

しかも全て根こそぎ奪い去ることはなく、幾分かは残すのだと。

アケトに警護を頼む砂漠を行く商人もいるそうだな。噂は事実なのか?」

 

 

 

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ヨセフの問いに誰も答えない。総督は苛立ち居丈高に促した。

だが皆、耳に神経を集めて聞いてはいるが閉口したままだ。

それでもヨセフは横柄にあしらうことはなかった。

 

「よい。それでは質問を変えよう。そなたたちはベドウィンの族長と馴染みと聞く。

我々にとってベドウィンは少し厄介な存在だ。何度かの討伐も失敗している。

砂漠を自由に行く彼らに追いつくことは不可能だ。

彼らをこの飢饉の間、抑えてくれればいい。当然それなりの譲歩はしよう。

ベドウィンたちのほしがる小麦大麦をある程度提供してもよい。

彼らにも損はない。その交渉をあなた方に一任したい。

勿論、ファラオの倉庫を守る倉庫係もアケトに頼むことになる。

きちんと給料と食料、住む場所も保証する。それに今までの罪状も不問に付す。

アケトにとって決して悪い話ではないはずだ。

約束しよう、六年の飢饉が終われば、全員無事に帰らすと」

 

 

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ハブが声を低めサブに提言する。

「気に入らねえ、おためごかしか親切のつもりで、腹の中はわからねえ。

巧妙な作為を感じる。そう思わないか?」

 

疑い深いパネブも重ねるように言う。

「そうだよ、俺たちを騙すつもりかも。話がうますぎるし、にわかには信じられない」

 

小心なケンは完全に怯えている。

「あの我が意を得たといわんばかりの余裕の顔を見ろよ、額面通りには受け取れないぜ。

何か眼差しが作為的だと思わないか?」

 

ヨセフに関する噂が噂だけに、皆疑心暗鬼になっていた。

 

 

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意気込んだ顔でアハが言う。

「サブ、すぐに返事するのは避けよう。一旦、相談する時間をもらおう」

 

アルはラーモセを盗み見た。感情をおくびにも出さずにいる。

初めにラーモセと暮らし始めた頃はいつもこういう顔をしていた。

隙がなく、どこか孤独癖のあるように他人にも無関心だった。

いつも吹く風がそよともしない。

 

 

 

 

 

 

「パピルスの詩」

 

 

・・・

 

(十一)

 

連れて行かれた先はテーベの港から少し離れた場所だ。

広い平地に巨大な幕屋が張られ、周りを数百の軍勢が囲み、神宮たちや高官たちまでその行列に加わっている。

おそらく港の船着場には、さらに訓練された兵が配置されているだろう。

 

 

 

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この一つを見ても、ヨセフの権力がどれほどのものか想像できる。

テーベだけではなく、州知事たちはこぞって戦々恐々の思いで固唾を吞むに違いない。

 

アルたち全員、跪いた。

数メートル挟んだところに天幕があり、そこが即ちヨセフの王座が置かれた場所らしい。

 

白い麻の覆いがかけられ姿は確認できない。

仰々しい角笛が吹かれ、いざ審判の始まりだ。

 

 

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みんな顔を盗み見ると、神妙な面持ちの者は誰もなく、好奇心旺盛に眺めている。

総督が張りのある声で丁重に訊く。

 

「お前たちがアケトという盗賊か?」

 

サブが代表して答えた。「はい」今さら隠しても仕方ない。

 

「それではお前がラーモセなる人物か?」

 

少し間を置きラーモセが顔を上げた。

「ラーモセとは私のことです」

いつにない堂々とした貫禄があった。

 

元来王の息子だ、備わった品格や生まれ持った資質は隠すことはできない。

気のせいか天幕の背後で何か動く気配がし、突然声がした。

 

「さすがだな、いい眼をしている」

 

アルの身体に再び戦慄が走った。

間違いなく、この声は聞き覚えがあった。

父親の声に似た、あのパピルスの茂みで会った男の声だ。

 

 

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アルは焦った。

彼は自分の正体をとうに知っている。

あのとき、名前を訊かれ答えたのだ。自分がアルであることを。

小声でサブに呟いた。ラーモセやエセも聞いているはずだ。

 

「この人は私を知っているわ。名前も顔も。

まさかそのときはこの人がヨセフだって知らなかったから、私は自分の名前を教えた。

だからエセが私の代役するのは無理よ。正直に何もかも話すしかないわ」

 

総督は再び質問する。「それではアルとは誰か?」

 

 

 

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アルが答える前にラーモセが口を開いた。

 

「失礼ながら私がお答えします。

アルとはただに人で、憶測が飛んだのはこの私のことです。

私との決闘に敗れた者が、妬んで流した空言(そらごと)にすぎないのです。

偉大な方の手を煩わせるような大それた人物ではなく、つまらなない小童にすぎません。

しかもアルとは、我らアケトの仲間でもなく、なんの関係もございません。

この命に代えて嘘を申しません」

 

 

 

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アルはラーモセを見た。

ラーモセの瞳は真っすぐ天幕に向けられていた。

 

エセやサブの口元が緩んだ。

アケトの仲間も口の端に微笑みを乗せる。

 

総督は困り果て天幕を見た。指示を仰いである。

幕の背後に座していた人物が、とうとうその姿を現した。

 

 

 

 

 

「パピルスの詩」

 

 

 

 

 

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・・・

 

ラーモセがアルの手を握った。

 

エセがアルに向かって言う。

「急いでこれを着て」

 

「これは、男物の袖つき長衣じゃない?  

何故これを着るの?  高価なものでしょう?」

アルは怪訝な表情でエセに問う。

 

「私がアルの代役を務めるわ。

あなたはアケトの一員ってことにすればいい」

 

「なんのために?  エセ、私にはわからない」

何を言っているのか皆目、見当がつかめない。

 

「ヨセフはアルを探しているのよ。

でもアルが誰だかなんてわかるはずがないわ。

だから私がアルになる。その方がいい」

 

 

 

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アルは曖昧に笑う。

「エセ、あなたは今回なんの関係もないのよ。

それにこれは私の問題。

逃げるわけにはいかないの。

気持ちはありがたいけどお断りするわ。

あなただけでも無事でいてほしい」

 

エセは思い詰めた表情になる。

「アケトは、それにサブやラーモセは私の唯一の家族なの。

アルは初めてできた大切な友達。

私独り残って幸せなはずがないでしょう。私も行くわ。

それに、宮廷に仕える踊り子として生きていくのもううんざり。

売られたから仕方なしに芸を覚え、どんなに辛くても務めてきたけど、

それはみんながいてくれたから。もう耐えられない。

私にとってあそこを出るいい機会なの。もう決めたことよ」

 

「そんな、でも、だって、私になる必要がどこにあるの?

エセを犠牲にはできない。私にとっても、エセは初めての親友よ、無理だわ」

 

 

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サブが横から初めて意見を言う。

「エセがアルの振りをすれば、

噂が嘘であることにヨセフは気付くさ。

エセには魔法なんて使えねえ。

元々アルという人物像は、憶測から勝手に歩き出しただけなんだ。

ヨセフとて、何も手出しできないさ。

それにお前なら、男装が似合いそうだしな。ばれやしねえ」

 

みんなが納得したように頷く。

 

ラーモセまでもが笑いを堪えている。

 

アルは承諾しかねたが、無理矢理長衣を着せられた。

それを見た連中は感心したように、あんぐりと口を開いた。

 

「なんと言うか、 その、似合いすぐて怖いくらいだな。

俺が女なら惚れちまっただろうな」

 

間もなく全員が腹を抱えて笑い出した。

 

「おい、イウイア、お前よりはるかに美少年だぞ。

ラーモセと二人並んだら、世の女たちは大騒ぎだ。

違う意味でアケトは有名になるに違いなしだな。

アル、いいよ、その恰好」

 

ハブが大袈裟に言った。

 

 

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イウイアは年頃なのか、案外本気で複雑な表情を見せている。

 

ラーモセは誰よりも喜んでいるようで、次第にアルは気分を害した。

誉められても嬉しくない。

 

エセが側に寄る。

「気にすることないわ。でも、良かった。

もしアルが女だって知らなかったら、私きっと好きになっちゃったかも。

こんな男の子本当にいたら素敵ね。ヨセフは絶対気付かないわ。

作戦は成功したも同然よ、すごく嬉しい」

 

アルは複雑な心境だ。

それにしても、この連中は底抜けに明るく陽気だ。

くよくよしている自分が滑稽に思えてくる。

もうどうにでもなれという開き直りが生まれる。

単純なのもいいものだと、アルは本気で思った。

 

 

アケトの仲間たちが突然沈黙した。

サブとラーモセは視線を交わす。

あのハゲワシが一声鳴いた。

 

 

 

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風が北から西へと渡っていく。

 

そのとき、軍隊が周りを囲んだ。

誰も抵抗しようとはしなかった。

 

位の高い総督直々のお出迎えだった。

 

彼は威圧するでもなく、丁寧な物腰で挨拶すると、全員に従うよう促した。

 

 

 

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「パピルスの詩」

 

 

 

 

 

・・・

 

翌早朝、サブとエセが家にやってきた。

アケトのみんなも一緒だった。

 

久し振りに見るイウイアは、背が伸び大人びて見えた。

いっぱしに腰に短刀を差し、アケトの一員さながらその輪の中にいた。

アルを見て、イウイアが笑った。

その瞳にはまだあどけなさが残っていて、どこかでアルはほっとした。

 

 

 

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「なんだよおそろいで。ふん、元気そうだな」ラーモセが声をかけた。

 

アケトの仲間との久し振りの再会に握手を交わし、肩を抱き合った。

アルは眩しそうにそれを眺めていた。

 

「返答は訊くまでもないみたいだな。やはりここに残るのか?

まあ、その顔を見れば一目瞭然だな。昔から頑固な奴だった」

 

呆れるようにサブが言い捨てた。

 

「だからお前らはさっさと行けよ」

 

ラーモセがわざとぶっきら棒に言った。

 

サブは椅子に腰を下ろし、アケトの仲間たちもそれぞれ、地面に荷を下ろすと早々と酒を取り出した。

 

ラーモセは顔をしかめる。

「何している?時間がないんだぞ。何呑気に構えているんだ、さっさと行けよ」

 

サブは無視するとそっぽを向き、アケトのみんなもにやにやし、側でイウイアが言った。

「みんなで話し合って決めたんだ。ここに残ろうって。ラーモセは仲間だからって」

 

 

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ラーモセは眼を吊り上げて両手を広げた。

「お前らはここに残る理由がないだろう。らしくないことするなよ。

今まで誰からも強制されず、自由に生きてきたんじゃないのか」

 

ハブはすでにビールを口にしていた。

「だから自分で自由に決めたんだ。それにもう手遅れだ。

ヨセフと軍隊はテーベの港に着いた。あとは時間の問題だ」

 

ケンは愉快そうに話を引き継いだ。

「テーベの官僚や神官団は滑稽だったな。

ヨセフに貢ぎ物を持っていったら、無残にも追い返されて。

けんもほろろとはこのことだ」

 

 

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サフは弦楽器をポロロンと弾く。

「ああ、笑っちゃうな。いい気味だ。今頃頭から陽気を出しているぜ。

すっきりした、ヨセフもやってくれるぜ。案外いい奴かもな」

 

ラーモセが怒鳴った。

「いい加減にしろよ。はっきり言ってやる。

お前らは足手まといなんだ、邪魔なんだよ」

 

酒の入ったアケトの連中は、ラーモセの剣幕に全員大笑いした。

エセも遠慮気味に笑っている。サブはしゃあしゃあと酒を飲む。

 

ジャウが無表情でラーモセに言う。

「目くじら立てるなよ、ラーモセ。

俺たちにもちょうどいい引き際なんだ。

あれからあてもなく旅を続けたが、結局ここに戻った。

生きるために盗賊になったが、もう潮時だ。

貧しい者から盗むのは俺たちの信条ではない。

飢饉がひどくなればいつかはそうなる」

 

 

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「感傷的なのは嫌いだが、確かにあのとき俺らは感動した。

アルが命懸けでラーモセをアケトから足を洗わそうとしたときはな。

それまで自分たちのしていることが、悪いことだなんて考えたこともなかった。

生きるためには当然と思っていたからな。

別に、今だって神妙に反省しているわけでもないけど。

世間を騒がせるのは案外楽しくもあったし。

でも、何か胸に詰まってすっきりしない。

魚の小骨が喉に刺さって、気分が優れないとの同じだ。

ここにいるみんながそうだ。

それに、ラーモセとアルを見ていたら、二人を応援したくなった。

柄でもないが、純愛もいいもんだ」

 

 

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再びみんながにたにやと笑った。

ラーモセとアルは顔を赤らめた。

 

バが真面目に言う。

「俺たちはサブに命を預けた。

サブが決めたことは、俺たちが決めたことだ。

地平線がどこまでも続くように、俺たちのアケトは永遠だ」

 

身体の大きいパネブが杯を上げた。

 

「永遠に続くアケトに乾杯。ラーモセとアルに神のご加護を。俺様に腹一杯の肉を」

 

みんな笑った。

 

 

 

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ラーモセとアルの視線が重なった。

どんな説得も彼らには無駄なのはわかっていた。

 

言葉にはできない喜びと切なさが交差した。

 

 

 

 

 

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「パピルスの詩」

 

 

 

川は流れている。流れた水は元には戻れない。

 

・・・

 

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それなら川の辺りに木を植え、実を実らせよう。

そうすればたくさんの鳥や生き物たちが憩えるようになる。

一粒の種になればいい。地に落ち、時が過ぎると芽が出て穂になる。

 

 

 

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誰にも気付かれることなく、誰からも誉められることもない。

それでいい、太陽が見ていてくれる。

月が照らしてくれる。風が運んでくれる。

 

そんな優しい命の連鎖に加われたら、アルは満足だった。

アルは永遠へとつながる希望の明日に向かって歩き出した。

 

 

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アルが目覚め家の外に出ると、二匹のジャッカルの姿がない。

戻ったラーモセに訊く。

 

「ジャッカルたちはどうしたの?」

 

「砂漠に放した。本来あいつらが生きるべき場所に戻したんだ。

ここはあいつらには狭すぎるだろう。自由にしてやったんだ」

 

 

 

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アルはラーモセに確認した。

 

「気持ちは変わらないの?本当にそれでいいの?ラーモセ、ごめんね」

 

「何故お前が謝る?俺が決めたことだ」

 

アルは弱い笑いを見せた。

 

「私はラーモセに何も返せなかった。

こんなによくしてもらったのに、本当にごめん」

 

ラーモセはアルに手を差し出した。

 

 

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アルはその手を取る。

ラーモセはそれを握った。

 

「俺はこの手を離さない。

たとえ、別れ別れになっても、会えなくなっても、

いつも思い出せ、俺は必ずお前の手を握っている」

 

アルは眼を伏せ、ラーモセに言った。

 

「今日が最後だね。二人でいられるのも。

私にしてほしいことがあったら、なんでも言って。

なんでもするから。ラーモセにしてあげたい」

 

アルは覚悟していた。

 

 

 

 

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ラーモセが望むなら今夜結ばれてもいいと本気で思った。

 

ラーモセはふっと笑った。

 

「お前が俺にくれたものを見せられたらいいのにな。

でもそれは無理だ。それはこの中にあるから。

誰にも見せられない」

 

ラーモセは自分の胸に手を置いた。

 

「アルと夫婦になりたかった。

今夜そうなれたらいいって、正直思う。

でも今はそうしたくない。お前のことがすごく大切だから」

 

 

 

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ラーモセは両手でアルの頬をつかみ、

そして額に軽くキスをした。

 

アルは自分の身体をラーモセに傾ける。

二人はしっかりと抱き合った。

心臓が高鳴り意識が遠のくようだった。

 

 

 

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「俺たちは大丈夫だ。永遠に一緒だ」

 

「うん」

 

「誰にも邪魔させない。誰にも奪えやしない。

そして、俺たちはこの運命から逃げられやしないんだ。

出会ってしまったんだからな」

 

 

 

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ラーモセはアルの髪を優しく撫でた。

 

「私は二度と逃げたりしない。だから背中を見ていてね。

真っすぐ前だけを見て走れるように。

ラーモセがいつも勇気をくれたから、私はここまでこれた。

あるがとう」

 

ラーモセは再びアルを抱きしめた。

 

 

 

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「俺の手の中にお前をしまっていきたい。本当は離したくない。

だけど、それよりももっと、お前を自由に走らせてやりたい。

不思議なんだけど、本気でそう思えるんだ。

前だけ見て走っているお前を見ていたい」

 

その夜、満月が夜空に浮いた。

 

アルがこの地に来たときと同じ真っ赤な月だった。

 

 

 

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「パピルスの詩」