舞台「魔術士オーフェン はぐれ旅 -牙の塔編-」




全8公演の御来場、
誠にありがとうございました


8月の公演からはじまった舞台オーフェンシリーズの2作目。




チャイルドマンを殺したあの2か月前から
アザリーの中で何が変わったのか




今回の牙の塔編のテーマとしては、
やはりアザリーの中での彼女なりの懺悔の旅かなと思っています

(もちろん以下は、わたしの中での勝手なイメージです!)

奔放。自由。勝手。カリスマ。天魔の魔女。
そんな風には評される彼女ですが、


キリングドールを使って
オーフェンの昔の感覚、彼の中の"チャイルドマン"を取り戻させたこと。勿論それも本心であり。
本来別にウォール教室をぶっ壊すなんてアザリーなら自分一人でだってやれそうなのに。
オーフェンを巻き込んで、
「昔のセンスを取り戻させたかった」
なんだかんだ愛して執着しているんでしょう、キリランシェロという存在に。
そして他者と関わっていたい女なのだろう。
そうしなきゃ、きっと彼女は自分が何もので、何になりたいなのか分からなくなってしまうから。



ウォール教室を潰すことは、結論としてフォルテにとっての"塔の中でチャイルドマンの居た地位"への手助けになる。



ティッシの元に顔を出さないのも
ティッシにとっての拠り所"姉"という唯一無二の立場を、奪わないため
なんてエゴも思っていたりもしそう。


手段はやや横暴に見えても全ては、
チャイルドマンの遺志を、生きた証をこの世に残したいという彼女なりの懺悔と贖罪の道のりなのです、きっと。



そしてその道のりは、キムラックへと続いていく。





いつかこの三人で。
笑ってティッシの家で。
美味しいご飯を囲んで、昔話なんてしたいなあ。




牙の塔であったこと。
コミクロンのコルチゾンくんの話。
いつも屋根裏にいたコルゴンの話。
女の子に振られまくってたハーティアのこと。
助手に任命して、一緒に指輪を眺めた昔のあなたも。


今作は、オーフェン役まつしんさんと、
2人での会話シーンがほとんどだったのですが
日々微妙に変えるニュアンスや間の取り方も微細に感じ取ってくださって。
今回のアザリーは、言っている内容は説明的な台詞が多いのですが(笑)
だからこそあえてなるべくナチュラルにやりとりを。でもすごく素敵な空気の中で、出来た気がします。




クリーオウとのシーンも好きでしたね。
わざわざ登場して、
ちょっといい事言って元気づけてあげて笑。

―ひとつの成功もひとつの失敗もどちらも同じことなのよ。




前作キャストの


チャイルドマンのジャスくん
コルゴンのまさ
ハーティアのだいきくんをはじめ、皆が見に来てくれたのもとても嬉しかったですね!

アンサンブルだったみゆちゃんも!
そしてコミクロンゆーさくさんはアフタートークにも。




そしてなんといっても今回は
殺陣を褒めて頂くことが多かったのがとても嬉しかったですね!!


小栗大先生の素敵な殺陣のおかげです。
本来は小栗先生がもっとも得意とする殺陣なんです、剣をクルクル回したり、素早い殺陣。
でもそれを今回はフォルテだからとあえて封印し、小栗自身は一手一手を強く重たい殺陣を。
そしてアザリーに、軽やかでトリッキーな殺陣をつけてくれました。


フォルテがアザリーを背負って
敵を蹴り倒す技も
最終稽古の日の朝につけてくれました笑
前の日に何人かでご飯を食べていて、もう少し共闘感出したいね〜なんて話していて。


この一年、アクションのある役をさせて頂く機会が増えて。


いくつになっても、なんかそうやって
できることが増えるっていうのは
すごく楽しいことです。





戦闘服とローブ。




そして、チェキ会。
連日たくさんの方に来て頂いて
とても幸せでした!

はじめて来ました!というかたが本当に沢山いて
こうして別の作品で私を知ってくださった方が
また、劇場に足を運んでくださること。
原作ファンの方に、役の感想を頂けること。
それほど嬉しいことはありません。


正直な心を言えばチケット代を払って来てくださったお客様に、さらにチェキ会でご負担をおかけしてしまうことには、少し不安もあったんです。


だけどはじまったら
今までTwitter上とかで応援してくれていた方や
お手紙だけでお名前を見ていた方などの
直接お顔を見られることは
本当に幸せで、沢山パワーを頂いてしまいました。
心からありがとうございました!!





これはいつかのカーテンコールで言ったんですけど、
小説内でアザリーが「魔術とは何か」という問いに、
限りなく直接的な手段で奇跡を起こすこと」と答えているんですが、

まさしく我々"舞台"というものも
それが言える気がして。
役者、照明、音響、演出、映像、裏側にいるスタッフさん、そして客席のお客様と。
全てがその空間のその時間に、
限りなく直接的に同時進行しなければ
起こらない時間。




また奇跡が起きて、キムラックで皆様に会えますように。





素敵なお花も、
本当にありがとうございました。
すっごく嬉しかったです!





と、これは謝罪なんですけど
舞台初日から数年ぶりの風邪を引いてしまいまして
ラスト2日くらいまで
台詞がおそらく聞き取りづらかったのではないかと、本当にすみませんでした...


一時は咳で肋骨と背骨が破壊されるのではないかと思いました。
だけどこう、お薬飲んでるとちょっと頭ボーッとするじゃないですか。
そのせいで上演中の記憶が朧気だったりするんですけど、殺陣中はむしろなんだか急に視界と感覚が冴えて、向かってくる敵を無意識に気配で察知できる剣豪みたいな気分になりました、はい。
皆さんも本当お気をつけください、風邪には。




まずは1月からのアニメを
とても楽しみにしています。



またいつか、アザリーを演じられたらいいな。






キムラックで、待ってる。


笑。





みなさま、必ずや、また!






なみお