頭がぼうっとする。
身体が火照る。
もう何を考えるのも億劫でこのまま死んでしまってもいいんじゃないかと思った。
そこに誰かが何かを叫びながら入ってきた。
「銀ちゃ…」
あわてて水を止め、自分を抱えようとする銀八の姿が見える。
ああ、やっぱり銀ちゃんは安心するなぁ。
限界がきて目を閉じ意識を手放した。
しばらくして温かいものに包まれる感触に目を覚ました。
銀八が神楽を毛布で包んでいたのだ。
「おーい、生きてっか?」
さっきのあわてっぷりが嘘のように落ち着いて話しかけてきた。
しかし何も追求しないという訳でも無さそうだ。
「知らない振りしててやろーと思ったけどこんなになったんじゃあ、そーもいかねぇな。」
「何で分かったノ?」
「ミツバ」
ああ。
もうミツバに話してしまう程に私は飽きられてしまったのか。
まだその事を考えると涙が滲んでくる。
「銀ちゃん…ごめん
迷惑かけたくなかったんだケド…」
「だろうと思った。
それくらい俺の負担になる訳ねぇだろ」
「そーだん乗ってくれる…?」
「ああ。
聞いてやるから今日はもう寝ろ」
「ん…」
正直今目を覚ましたばかりで眠くは無いのだが、のぼせてしまって頭がだるい。
とりあえず、今日は休むことにした。
あまりに突然のことすぎて混乱していたけれど、きっと明日になれば…
目元をぬぐってくれる感触に再び目を閉じ
眠りについた。