〜刹那よりも少しだけ長く…幸せな食卓を囲む〜儚さ『川っぺりムコリッタ』〜 | 物語にふれる〜言葉にふれる「ナラティブタッチ」

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『川っぺりムコリッタ』


ムコリッタとは

仏教における時間の単位のひとつ。

(1日の1/30、48分)


「刹那」はその最小単位だ。






松山ケンイチ、
ムロツヨシ、
吉岡秀隆、
そして満島ひかり(個人的にファンである)
…………
そしてタイトルバックに名前があったのに
出演場面の確認すらできなかった
薬師丸ひろ子、
……………

完全に大俳優の無駄遣い状態(全員そうだけど)

だった。






​それぞれの俳優さんの存在感が
あまりに大きく
それなのに…

川っぺりの向こうへ落ちるやいなやの
ギリギリの生活を
食を中心に丁寧に描かれる。




それぞれの過去については

多くは語られない。

刑務所から出所したばかりだったり…

夫と死別してたり…

詐欺にあって息子を亡くしていたり…

などは案外、

あっさりいつのまにか

観ている側が気付かされている。

(その背景の深掘りは無い)


🎀………………………🎀


みんな何かしらあったから

ここにいるのだし

なんの過去もない人なんて

一人もいない。


そういえば、吉岡秀隆演じた男は

なぜ、息子と墓石売りをやっていたのだろう?




一番好きだった、食卓を囲むシーン🎬。
たった一度きりのシーンだった。     


🎀………………………………………🎀  


一回の食事の時間て          
 大体40〜50くらいではないだろうか。
   
うん、ムコリッタ〜だな🎞️                          

          ​

🎀………………………………………🎀

               
すでに亡くなった老女に        
玄関先で会ったことを伝えると     
「私も会いたい。           
「今度あったら、こっちにも来てくれるよう に言って」              

黄泉の世界とこちらの世界に       
さほど境はないことも         
気付かせてくれる。            
         

…………………………………                  


  
🎀………………………🎀       

《0葬》という言葉も          この映画に教えてもらったけれど、             

              
その重要な場面に柄本時生も出ていた。  
(限りなく大物の無駄遣い?)      





【ムコリッタ(
牟呼栗多)】         
“ささやかな幸せ”などを        
意味するそうです。