どうせいつかはおとなになるんならステキなおとなになりたいです。踏まれるタンポポの痛みがわかるようなそんなおとなになりたいです。
空くんの手紙
小田空
タンポポの痛み
かすり傷みたいな小さな痛みを
毎日、毎日、感じていた。
だから…
空くんのこの言葉に
心底励まされていた。
「そんなおとなになりたい」〜は、
そんな大人に出会いたい!…と、
同義語だったから。
助けてと
まわりの人に言えないほどに
私は子供だったから。
本当の強さとは………
ゴジラや
ウサギや
ちいさないきものたちと
森の中で暮らす空くん。
それは
私のココロの避難場所〜理想郷だった。
あれから40年〜近く経ち、
永遠に少年のままの空くんは
森の中の理想郷から〜時折り
📩〜ではなくメッセージをくれる。
🎀………………………🎀
“ほんとうのつよさって
こまったときにこまってるっていえることだよ”
“たすけて!っていえるのが
ほんとうのおとななんだよね”
本編には無いメッセージ📨
本編にそのような記述はないのだけれど
読み返すたびに
空くんの声(活字のみですが…?)で
脳内再生される。
その声は時にやさしく
時に素っ気なく
時にきびしい。
そんな、空くんの声が聞きたくて
また今日も
何度でも
ページを繰ってしまう。
一番最初の手紙で空くんは
「ぼくたちのいすにようこそ」って
言ってくれた。
(この言葉は本編に大きく書いてある)
🎀………………………🎀
「おおさまのぎょくざのように
りっぱないすではないけれど
もし、どこにもいくばしょがないのなら
ぼくたちのいすはいつでも
ここにあるよ(大意)」
それが本当に嬉しかった。
踏まれるタンポポのことも
細く、折れ曲がって咲くコスモスのことも
けして弱い〜のではなく
生きるすべであり、
生存戦略だと知った。
それでも空くんからもらった言葉は
やはり宝物だ。
🎀………………………🎀
かすり傷でもたくさん付けられたら
命にかかわる。
だから逃げていい〜と、
教えてくれた。
自分が安心して座れる椅子に
腰かけて
ゆっくり休んでいいのだと……
理想郷は………
ココロのなかの小さな椅子🪑
うさぎも
ゴジラも
なんだっている。
森の中だったり
海の街〜だったりもする。
でも
案外〜近くにあるのだ。