亡き妻の喜ぶ声が聞こえる

 

夜10時過ぎ、娘の彼氏ねすたが、わが家の台所に立っていた。

オーブンで特大のサツマイモを焼いていた。

部活帰りにスーパーで買ってきたそうだ。

夕食として用意していたアジフライはすでに全部平らげていた。

 

食後のデザートに焼き芋。

菓子やケーキではなく、焼き芋。

亡き妻千恵も、幼い娘のおやつに焼き芋やトウモロコシを食べさせていた。

 

「君、なかなかやるね〜」

千恵のそんな声が聞こえてきそうだ。

 

 

 

 

それにしても、食欲半端ねえ。